三井住友カードは提携カードを合わせて300以上のクレジットカードを発行しています。
その中でも、『カード年間利用額』に応じてポイントが付与される継続特典を持つカードは、多数のユーザーにとって利用価値があるものです。
また、クレカ積立利用時のポイント還元率の条件にも、『一定以上のカード年間利用額』が新しく追加されたことで、より利用額の重要度が増してきています。
効率的に三井住友カードを使用するには、『カードランクの選定』と『利用方法』が重要です。
本記事では、
これらについて解説していきます。
三井住友カード(NL)の基本性能
ここでは、最も使用ユーザーが多いとされる三井住友カード(NL)の基本性能について解説します。
種類 | ノーマル![]() | ゴールド![]() | プラチナ プリファード ![]() |
---|---|---|---|
年会費 | 無料 | 5,500円 条件付無料 | 33,000円 |
ブランド | Visa / Mastercard | Visa | |
付与 ポイント | Vポイント | ||
ポイント 還元率 | 0.5% | 0.5〜1.5% | 1.0〜2.0% |
カード年間 利用特典 | ー | ![]() 上限100万円 | ![]() 上限400万円 |
クレカ積立 還元率※ | 0~0.5% | 0~1.0% | 1.0~3.0% |
年会費
ノーマルは無料、ゴールドは5,500円必要になりますが、年間100万円以上の利用で翌年以降無料にすることができます。
ゴールドに関しては、初年度年会費も無料になる期間限定キャンペーンが開催されることがあるので、発行タイミングとしておすすめです。
プラチナプリファードは33,000円となっています。
ゴールド初年度年会費無料のキャンペーン
ゴールドの初年度年会費が無料になる期間限定キャンペーンが実施されることがあります。
ここ最近では、NLとOliveを対象にしたキャンペーンが2025年2月3日〜4月30日まで実施されていました。
タイミングが良ければ年会費5,500円分お得になりますが、開催頻度が比較的低いです。
カード | 実施期間 |
---|---|
ゴールド(NL)![]() | 2025年2月3日~4月30日 2021年12月22日〜4月30日 |
ビジネスオーナーズ ゴールド ![]() | 2023年12月1日 〜2024年3月31日 |
Oliveゴールド![]() | 2025年2月3日~4月30日 リリース開始〜2024年3月31日 |
発行可能ブランド


ノーマルとゴールドはVisaとMastercardを選択することができます。
プラチナプリファードはVisaのみとなっています。
Mastercardの方がキャッシュレス決済へのチャージに対応していることが多いため、Visaよりも活用価値は高いです。
代表的な決済としては、『JAL Pay』になります。
JAL Payに関しては、こちらで詳しく解説しています。
ポイント還元率

三井住友カード利用時に付与されるポイントは基本的にはVポイントです。
基本還元率はノーマルとゴールドで0.5%、プラチナプリファードで1.0%になります。
ゴールドとプラチナプリファードには、『カード年間利用額に応じてポイントが付与』される継続特典が付いています。
この特典によって、実質還元率(総利用額に対するポイント付与率)はどちらも最大+1.0%となり、ゴールドの還元率は最大1.5%、プラチナプリファードの還元率は最大2.0%になります。
さらに、リボ払いの利用特典である『リボ手数料発生月の請求額に対してポイント還元率+0.5%』を活用することで、さらに実質還元率を+0.5%にすることができました。
しかし、NLをはじめとした対象のスタンダードカードは2024年6月でこちらの特典が終了しています。
新しく、2つの特典から1つを選択できる選べる特典に変更されました。
リボ特典に関しては、こちらで解説しています。
一方で、ポイント還元対象外の利用先も存在するので、利用の際には注意してください。※公式サイト
利用したい場合は、利用先との間に経由用のキャッシュレス決済を介することで還元されることは可能です。
詳細については、こちらで解説しています。
クレカ積立還元率

三井住友カードは、SBI証券においてクレジットカードで投資商品を購入する『クレカ積立』を利用することができます。
クレカ積立のカード利用分に対してもポイントが付与されるため、現金から積み立てるよりもポイント付与分お得になります。※月間積立金額には上限あり
クレカ積立時のポイント還元率はカードランクよって変化します。
カード | ポイント 還元率 | 必要な年間利用額 |
---|---|---|
プラチナ プリファード ![]() | 3.0% | 500万円以上〜 |
2.0% | 300万円以上〜 | |
1.0% | ー | |
通常プラチナ![]() | 2.0% | 300万円以上〜 |
1.0% | ー | |
ゴールド![]() | 1.0% | 100万円以上〜 |
0.75% | 10万円以上〜 | |
0% | ー | |
ノーマル![]() | 0.5% | 10万円以上〜 |
0% | ー |
2024年11月買付分から、クレカ積立時のポイント還元率を決定する条件として『カード年間利用額』が新たに加わりました。
特に、プラチナプリファードはかなり厳しい条件に変更されています。
詳細についてはこちらで解説をします。
SBI証券に関しては、こちらで詳しく解説しています。
カード年間利用特典
三井住友カードのゴールドとプラチナプリファードには、カード継続特典として『カード年間利用額に応じてポイントが付与』される特典が存在します。
ゴールドは年間100万円利用分まで、プラチナプリファードは年間400万円利用分までがポイント付与の対象です。
NL以外でVポイント付与されるカード年間利用特典が付帯する三井住友カードは以下になります。
カード | 年間利用額 | ポイント付与数 | 実質還元率 |
---|---|---|---|
ゴールド(NL)![]() | 100万円 | +10,000P | 最大1.5% |
Oliveゴールド![]() | |||
ビジネスオーナーズ ゴールド ![]() | |||
プラチナ プリファード ![]() & Oliveプラチナ プリファード ![]() | 100万円 | +10,000P | 最大2.0% |
200万円 | +10,000P | ||
300万円 | +10,000P | ||
400万円 | +10,000P |
NLのゴールド・プラチナプリファード以外の三井住友カードとしては、『Oliveフレキシブルペイゴールド・プラチナプリファード』と『ビジネスオーナーズゴールド』は年間利用特典が付帯します。
ゴールド

ゴールドの年間利用特典は『100万円以上利用した時』に10,000Pが付与されます。※付与は集計期間終了後
100万円利用時には、基本還元率0.5%分の5,000Pと年間利用特典の10,000Pを合わせて15,000P付与されるため、実質還元率は1.5%になります。
要するに、『100万円ちょうど利用した時 = カードの最大還元率』になるため、効率的な使い方としては『カード年間利用は100万円ピッタリで止めること』になります。
プラチナプリファード

プラチナプリファードの年間利用特典は『100万円利用毎』に10,000Pが付与されます。※付与は集計期間終了後
付与上限としては40,000Pとなっており、400万円利用時までポイントが付与されます。
こちらも100万円、200万円、300万円、400万円利用時にポイント還元率が+1.0%されるため、基本還元率1.0%と合わせて実質2.0%になります。
ゴールドと同じく、効率的な使い方としては『カード年間利用は100万円単位ピッタリで止めること』になります。
プラチナプリファード利用時の注意点としては、この特典のポイント付与タイミングが『カード加入月の翌月末』であることです。※公式サイト
つまり、年会費33,000円の発生より後にポイントが付与されるため、翌年の年会費を払わなければ、本年の特典を受け取ることができません。※公式サイト
これが継続特典と言われる理由でもあります。
カード利用額の集計対象外
また、カード年間利用額の集計対象にならない利用先が存在するので注意してください。※公式サイト
特にANA PayやWAON、交通系IC等への直接チャージは集計対象外&ポイント還元対象外となります。
クレカ積立還元率の条件
三井住友カードは、クレカ積立利用時のポイント還元率の内容を2024年11月買付分から変更されています。※公式サイト
変更時期 | 2024年10月11日設定分〜 ※11月1日買付分〜 |
変更内容 | ・クレカ積立利用時のポイント還元率 ・カード年間利用額が付与条件に追加 |
年間利用額 集計期間 | カード入会月の翌月1日※1 〜12ヵ月後の末日まで |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日※2 |
※2 プラチナカードの年間利用特典分は集計期間終了月の翌月末
各カードランクにおいて、クレカ積立利用時のポイント還元率を決定する条件に『カード年間利用額』が新たに追加されました。
以下では、各カードランクの変更内容を解説していきます。
還元率最大3.0% プラチナプリファード

対象カード | 年会費 |
---|---|
プラチナプリファード | 33,000円 |
Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード | 33,000円 |
クレカ積立時の還元率 | 必要年間利用額 |
---|---|
3.0% | 500万円以上〜 |
2.0% | 300万円以上〜 |
1.0% | 条件無し |
プラチナプリファードは、変更前のクレカ積立還元率5.0%から、最大還元率3.0%に改悪となりましたが、他のクレジットカード会社よりもポイント還元率としては優れています。
しかし、問題となるのが、カード年間利用額の条件追加です。
基本還元率が1.0%、年間利用額300万円以上で還元率2.0%、500万円以上で還元率3.0%になります。
年間500万円のカード利用が可能な方にとっては、依然としてお得なカードになります。
年会費を考慮したポイント還元率に関しては、こちらで解説をしています。
還元率最大2.0% 通常プラチナ

対象カード | 年会費 |
---|---|
プラチナ | 55,000円 |
ビジネスプラチナカード for Owners | 55,000円 |
クレカ積立時の還元率 | 必要年間利用額 |
---|---|
2.0% | 300万円以上〜 |
1.0% | 条件無し |
通常のプラチナカードは、基本還元率が1.0%、年間利用額300万円以上で還元率2.0%になります。
還元率最大1.0% ゴールド

対象カード | 年会費 |
---|---|
ゴールド(NL) | 5,500円 ※条件達成で無料 |
Oliveフレキシブルペイ ゴールド | 5,500円 ※条件達成で無料 |
ビジネスオーナーズ ゴールド | 5,500円 ※条件達成で無料 |
その他ゴールド | 11,000円〜 |
クレカ積立時の還元率 | 必要年間利用額 |
---|---|
1.0% | 100万円以上〜 |
0.75% | 10万円以上〜 |
0% | 〜10万円未満 |
ゴールドは、年間利用額10万円以上で還元率0.75%、100万円以上で還元率1.0%になります。
年間100万円利用ユーザーにとっては積立上限額10万円に対して1.0%還元されるので、他の証券会社よりも高いポイント還元率です。
クレカ積立投資のみでカード利用していた方は、最低でも月10万円以上の利用が必要となります。
還元率最大0.5% ノーマル

対象カード | 年会費 |
---|---|
ノーマル(NL) | 無料 |
Oliveフレキシブルペイ ノーマル | |
ビジネスオーナーズ ノーマル | |
その他 |
クレカ積立時の還元率 | 必要年間利用額 |
---|---|
0.5% | 10万円以上〜 |
0% | 〜10万円未満 |
ノーマルは、年間利用額10万円以上で還元率0.5%になります。
クレカ積立投資のみでカード利用していた方は、月10万円以上の利用が必要となります。
クレカ積立 集計対象期間

カードランクによって、クレカ積立還元率を決定するカード年間利用額の『集計対象期間』と『ポイント付与のタイミング』が異なります。
集計期間に関してはゴールドランク、ポイント付与に関してはプラチナランクが特に分かりにくい仕様となっているので注意してください。
プラチナ
カード | プラチナ プリファード ![]() | 通常プラチナ![]() |
---|---|---|
対象となる 集計期間 | 発行初年度 カード発行日〜12ヶ月後末日 2年目以降 カード発行日の翌月1日 〜11ヶ月後の末日 | |
ポイント 付与日 | 通常分1.0% カード積立月の翌々月10日 年間利用特典分1.0〜2.0% カード加入月の翌月末 |
プラチナカードに関しては、クレカ積立時のポイント還元率を決めるカード年間利用額の集計対象期間は『カード年間利用特典』と同じ期間になります。※公式サイト
発行年度 | 集計期間 |
---|---|
初年度 | カード発行日 〜12ヶ月後末日 |
2年目以降 | カード発行月翌月1日 〜11ヶ月後の末日 |
ポイント付与日に関しては、付与ポイントによって異なります。
対象ポイント | 付与日 |
---|---|
基本還元分 1.0% | カード積立月の翌々月10日 |
年間利用特典分 1.0〜2.0% | 集計対象期間終了月の翌月末 |
カード年間利用額に関係無い基本還元率1.0%分は、『カード積立月の翌々月10日』に付与されます。
一方で、年間利用特典分の1.0〜2.0%分は、『集計対象期間終了月の翌月末』にまとめて付与されます。
具体的には、プラチナプリファードの集計期間を「当年10月1日〜翌年9月末」とした場合、その期間に500万円以上のカード利用をすれば、期間中のクレカ積立額 × 2.0%が翌年10月末に付与されます。
しかし、公式の注意点の中に「利用判定および特典付与時点でカードを退会、あるいは会員資格が停止された場合や、ほかのカードへお切替えされた場合はポイント付与対象となりません」と記述されています。
つまり、年間利用特典分のポイントが付与されるためには、翌年のカード年会費を支払わなければいけません。
入会キャンペーン等で初年度であれば年会費の元が取れますが、クレカ積立分の特典を受けたければ最低2年間の年会費を支払う必要が出てきます。
カード利用は初年度のみで考えている人は、年間利用特典分のクレカ積立は取り組まないようにしましょう。
ゴールド
ゴールドカードは、カード発行年月によってクレカ積立還元率を決定する集計対象期間が異なります。※公式サイト 一般ゴールド / Oliveゴールド
2023年9月30日以前に発行したカード
カード | ゴールド![]() |
---|---|
対象となる 買付分① | 2024年11月〜次のカード加入月 |
集計対象期間 | パターンA:前年度のカード年間利用期間 ※カード加入月の当月1日〜11ヶ月後末日 パターンB:2023/10/1~2024/9/30 A or Bのいずれか高い方が適用 |
対象となる 買付分② | ①以降の買付分 |
集計対象期間 | カード加入月の当月1日〜11ヶ月後末日 |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日 |
カード | Oliveゴールド![]() |
---|---|
対象となる 買付分① | 2024年11月〜次のカード加入月 |
集計対象期間 | パターンA:前年度のカード年間利用期間 ※カード加入月の翌月1日〜11ヶ月後末日 パターンB:2023/10/1~2024/9/30 A or Bのいずれか高い方が適用 |
対象となる 買付分② | ①以降の買付分 |
集計対象期間 | カード加入月の翌月1日〜11ヶ月後末日 |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日 |
2023年9月30日以前にカード発行した方は、クレカ積立時のポイント還元率を決定する集計対象期間が2パターンあります。
2024年11月買付分〜次のカード加入月の買付分までのクレカ積立還元率を決定する集計対象期間が以下になります。
パターンA:前年度のカード年間利用額(カード加入月の当月 or 翌月1日〜11ヶ月後末日)
※通常はカード加入月の当月、Oliveのみカード加入月の翌月から
パターンB:2023年10月1日~2024年9月30日
このどちらかの利用金額の高い方が適用されます。
次回のカード加入月の買付分までは、クレカ積立分のポイント還元率は上記の利用金額が適用されているので少し注意してください。
2023年10月1日以降に発行したカード
カード | ゴールド![]() |
---|---|
対象となる 買付分① | 2024年11月〜次のカード加入月 |
集計対象期間 | 一律1.0% |
対象となる 買付分② | ①以降の買付分 |
集計対象期間 | 入会から2年目 カード加入日〜11ヶ月後末日 入会から3年目 カード加入月の当月1日〜11ヶ月後末日 |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日 |
カード | Oliveゴールド![]() |
---|---|
対象となる 買付分① | 2024年11月〜次のカード加入月 |
集計対象期間 | 一律1.0% |
対象となる 買付分② | ①以降の買付分 |
集計対象期間 | 入会から2年目 カード加入日〜11ヶ月後末日 入会から3年目 カード加入月の翌月1日〜11ヶ月後末日 |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日 |
2023年10月1日以降に発行した方は、『カード年間利用期間』と同じであり、初年度の集計期間のクレカ積立時のポイント還元率は1.0%で固定されます。
そして、翌年度集計期間のクレカ積立時のポイント還元率は、前年度のカード年間利用額に応じて変化します。
一般とOliveの違いは、発行月による集計期間が1ヶ月間異なります。
ノーマル
ノーマルカードも発行年月によって、クレカ積立時のポイント還元率を決定する集計対象期間が異なります。※公式サイト
カード | ノーマル![]() | |
---|---|---|
カード発行日 | 2023/9/30以前 | 2023/10/1以降 |
対象集計期間 | 毎年10月1日 ~翌年9月30日 | 発行月の翌月1日 〜12ヶ月後末日 |
ポイント 付与日 | カード積立月の翌々月10日 |
2023年10月以降にカード発行した方は、集計対象期間が『カード発行月翌月1日〜12ヵ月後末日』となり、初年度の集計期間のクレカ積立時のポイント還元率は0.5%で固定されます。※発行初年度はカード発行日から集計開始
一方で、2023年9月30日以前にカード発行した方は、集計対象期間が一律『10月1日〜9月30日』で固定されます。
そのため、2023年10月1日〜2024年9月30日までに10万円以上の利用をしていなければ、2024年11月〜2025年10月買付分に対して、0.5%のポイント還元率は発生しません。
クレカ積立を検討している方は、ご自身のカード発行月と年間利用額をご確認した上で取り組むようにしましょう。
ポイント付与日
カードランクによるクレカ積立によるポイント付与日が以下になります。
カード | ポイント 還元率 | ポイント 付与日 |
---|---|---|
プラチナ プリファード ![]() & 通常プラチナ ![]() | 通常分 1.0% | 利用月の 翌々月10日 |
年間利用特典分 1.0〜2.0% | カード加入月の 翌月末 | |
ゴールド![]() | 年間利用特典分 0.5〜1.0% | 利用月の 翌々月10日 |
ノーマル![]() | 年間利用特典分 0.5% | 利用月の 翌々月10日 |
プラチナカードの特典還元率分のみポイント付与日が異なりますので、プラチナカードユーザーは注意してください。
年間利用額とポイント還元率の関係
カードを利用すればするほど付与されるポイント数は増えていきますが、併せてカード利用によるお金の負担も増えていきます。
利用用途が明確に決まっていれば良いのですが、ポイントのために無駄遣いをしてしまっては本末転倒です。
また、人によっては年間100万円の利用をすることも難しい方もいるでしょう。
ここでは、トータルのポイント付与数ではなく、『カードの年間利用額に対してどれだけのポイントが付与されたか』を示す実質的なポイント還元率(=実質還元率)を用いて、効率的なカードの使い方を解説していきます。
対象のカードランクは上記で解説した、プラチナプリファード / ゴールド / ノーマルの3つを使用します。
付与ポイントには、通常還元ポイント、クレカ積立分のポイント、年間利用特典のポイントを対象とし、そこから必要コストであるカード年会費を引いていきます。
プラチナプリファードは、クレカ積立分のポイント還元率を含まなければ、年会費に負けて利用価値がほとんど無くなるため、今回はそれを含めた場合で比較を行います。
比較する際の前提条件を以下のようにします。
今回の指標である実質的なポイント還元率は、以下で計算します。
実質還元率 = (通常還元P + 年間特典P + 10万円クレカ積立年間還元P – 年会費) ÷ カード年間利用額
例:ゴールドNL(通常還元率0.5%)を100万円利用した場合
実質還元率 = (5,000P + 10,000P + 12,000P – 0円) ÷ 100万円
= 27,000P ÷ 100万円
= 2.7%
年間100万円以上は利用する方
ゴールド、プラチナプリファードの年間利用特典である『年間100万円以上を利用する場合』の実質的なポイント還元率は以下になります。

100万円を超えた利用をする場合、ノーマル、ゴールドカードは年間利用特典の恩恵がありません。
そのため、利用額に応じて実質還元率は通常還元率の0.5%に収束するように線形的に減少していきます。
一方で、プラチナプリファードは年間利用特典が400万円の利用分まで対象となるため、100万円利用する毎に実質還元率は増加します。※ただし、年会費分還元率は低下
そして、300万円利用時にはゴールドよりもプラチナプリファードの方が実質還元率が高くなります。
また、500万円以上の利用でクレカ積立分のポイント還元率が3.0%になるため、500万円利用時が最大還元率1.86%となります。
計算式:実質還元率 = (50,000P + 40,000P + 36,000P – 33,000円) ÷ 500万円
= 93,000P ÷ 500万円
= 1.86%
つまり、100万円以上利用時に、3つのカードランクで比較する場合に最も効率的に使用できるカードは以下になります。
クレカ積立のポイント目的の方
クレカ積立利用によるポイントをもらうためには、ノーマルカードは年間10万円、ゴールドカードは年間10万円 or 100万円以上の利用が必要になります。
プラチナプリファードは年間利用額300万円未満の場合、クレカ積立分の還元率は1.0%となりますが、年会費負けするため、この目的による使用には適しません。

クレカ積立ポイントを目的とする場合、ノーマル、ゴールドともに年間10万円利用時が最も効率的に使用することができます。
年間利用額に応じた最適解
結論としては、全クレジットカードの年間利用額によって最適解が異なってきます。
全カード年間利用額 | おすすめの使い方 |
---|---|
年間10万円 | ゴールドカード |
年間100〜300万円 | ゴールド+他社ゴールド |
年間400〜500万円 | プラチナプリファード |
年間500万円以上 | プラチナプリファード+他社ゴールド |
三井住友カードをメイン利用せず、クレカ積立のポイント目的であれば、年間10万円の利用でゴールドカードが最も効率的に活用できます。
一方で、メイン利用目的で年間100〜300万円利用する場合は、『三井住友ゴールドで100万円利用+他会社のゴールドで100万円利用(還元率1.5%)』が最も効率的に使用できるようになります。
他会社のクレジットカードには、同じ年間100万円利用特典がある『エポスゴールド』や『JQ CARDセゾンゴールド』がおすすめです。※年間100万円利用時のポイント還元率最大1.5%
この3つを用いて、年間300万円利用した時の実質還元率は1.9%なので、プラチナプリファード利用時の1.7%よりも高くなります。※年間350万円利用時がプラチナP300万円利用時の実質還元率と同等
エポスゴールド、JQ CARDセゾンゴールドに関しては、こちらで詳しく解説しています。
メイン利用目的で年間400〜500万円であれば、プラチナプリファードが最も効率的です。
年間500万円以上の場合は、プラチナプリファード500万利用と上記の他社ゴールドカード100万円利用を組み合わせる方法が最も効率的です。
年間利用額に応じた全ポイント付与数(通常還元P + 年間特典P + 10万円クレカ積立年間還元P – 年会費)は以下になります。
年間利用額 | 使用カード | 全ポイント 付与数 | 実質還元率 |
---|---|---|---|
10万円 | ノーマル | 6,500 | 6.5% |
ゴールド | 9,500 | 9.5% | |
100万円 | ゴールド | 27,000 | 2.7% |
プラチナP | -1,000 | -0.1% | |
200万円 | ゴールド | 32,000 | 1.6% |
プラチナP | 19,000 | 0.95% | |
300万円 | プラチナP | 51,000 | 1.7% |
400万円 | プラチナP | 71,000 | 1.775% |
500万円 | プラチナP | 93,000 | 1.86% |
おすすめのカード利用方法
よりお得にクレジットカードを使うためには、実質還元率を上げることが重要です。
実質還元率を上げるためには、利用時のポイント or マイル or キャッシュ還元があるプリペイドカードやキャッシュレス決済を複数チャージ経由していくことになります。
数%程度還元率が増加するため、手間と感じない人にとってはおすすめです。
現在の主流の経由先として、ANAマイルが0.5%還元されるANA Payがありますが、三井住友カードからの直接チャージ利用がポイント還元&利用集計の対象外となります。
そのため、別のカードでチャージ経由する必要があるのですが、カードブランドによって対応方法が異なります。
現状はMastercardブランドが最も使いやすくなっているため、ゴールドカードであれば、Mastercardブランドでの発行をおすすめします。
Mastercardブランドの場合

Mastercardであれば、利用時にJALマイル0.5%還元されるJAL Payへのチャージが最もおすすめです。
JAL Payは還元率を+0.5%にするだけでなく、ANA PayやWAONへのチャージが可能であるため、高還元率の決済ルートに組み込むことができます。
さらに、JAL Payは1日のチャージ上限が最大100万円までであるため、カード利用実績稼ぎには大変優秀な利用先です。
最大4.0%の決済ルートにもJAL Payを活用しています。
その他には、au PAYへのチャージにも活用することができます。
決済ルートに関しては、こちらで詳しく解説しています。
Visaブランドの場合

VisaはJAL Payへのチャージができないため、ANA Payへのチャージには別のカードを使用する必要があります。
しかし、現状はANA Payに経由可能なカードが存在しません。
そのため、Visaブランドの実質還元率を上げるためのキャッシュレス決済としては、IDAREがあります。
IDAREは利用時の通常還元率はありませんが、平均残高金額+チャージ額に応じて年率2%還元(最大1,667円/月)の残高ボーナスがもらえるカードです。
残高ボーナスをもらうためには、『平均残高を増やすためのチャージ』と『ボーナスをもらうための毎月チャージ』が必要であるため、ここで三井住友カードを活用します。
平均残高分のチャージとしては、100万円まで利用可能です。
平均残高の0.167%を月間付与上限として、チャージした額の20%がボーナスとして還元されます。
付与上限最大のボーナスをもらうためには、平均残高100万円で毎月8,335円のチャージが必要であるため、年間10万円の利用実績を稼ぐことができます。
ただし、これはIDAREへの利用がポイント還元&利用集計の対象であることが前提となります。
現状は対象ですが、今後対象外になる可能性はあるので、最新の情報はチェックするようにしましょう。
IDAREに関しては、こちらで詳しく解説しています。
お得なカードの作り方
三井住友カードが主催する期間限定キャンペーンの活用かポイントサイト経由でのカード発行、もしくはその両方を活用していきます。
Oliveフレキシブルペイの特典はこちらで解説しています。
新規入会キャンペーン

2025年5月1日(木)〜6月30日(月)までの間、対象となる三井住友カードの新規入会とカード利用で最大5,000Pがもらえる新規入会キャンペーンが実施されています。
申込期間 | 2025年5月1日〜6月30日 |
入会期限 | カード申込月の1ヶ月後末まで |
対象カード | ノーマル (NL) / (CL) ゴールド (NL) プラチナプリファード |
特典内容 | ノーマル:2,000P ゴールド:5,000P プラチナ:5,000P |
付与条件① | 期間中に、新規入会をすること |
付与条件② | 入会月+1ヵ月後末までに ID連携を行うこと ※公式サイト:連携方法 |
付与条件③ | 入会月+1ヵ月後末までに 一定額以上のカード利用すること ノーマル:3万円以上 ゴールド:7万円以上 プラチナ:7万円以上 |
付与時期 | 入会月の2ヶ月後末頃 |
対象カードの新規入会、ID連携、カード利用が特典付与の必要条件になっています。
カード毎にポイント付与上限が異なり、ノーマルで2,000P、ゴールドとプラチナは同じ5,000Pとなります。
ID連携のやり方は公式サイトで詳しく解説されているので、そちらを参照ください。
カード利用条件は、ノーマルで3万円以上、ゴールドとプラチナで7万円以上が必要になります。※クレカ積立利用分は対象外
ポイント還元率としては、ノーマルが6.67%、ゴールドとプラチナが7.14%です。
ID連携、カード利用ともに、カード申込月の1ヶ月後が条件達成期限になるので、忘れないようにしましょう。
また、”スマホのタッチ決済キャンペーン”も新規入会が条件となっているので、こちらも併せて取り組みましょう。
このキャンペーンは、指定カードを2021年2月1日以降に新規発行していない方、かつ2025年4月30日時点で所有していない方が対象条件となります。
スマホのタッチ決済キャンペーン

2024年9月2日(月)から、対象の三井住友カードの新規入会後にスマホのタッチ決済を利用することで最大7,000円付与されるスマホのタッチ決済キャンペーンが実施されています。
対象期間 | 2024年9月2日〜 |
タッチ決済 利用対象期間 | カード申込月の1ヶ月後末まで |
対象カード | ノーマル (NL) / (CL) ゴールド (NL) プラチナプリファード |
特典内容 | VポイントPayギフト ノーマル:3,000円 ゴールド:5,000円 プラチナ:7,000円 |
付与条件 | スマホのタッチ決済を1回以上利用 ※金額は問わない |
付与時期 | 入会月の2ヶ月後末頃 |
特典付与条件である『スマホのタッチ決済』は利用時の金額は問われていないため、1円以上のタッチ決済を1回行うことで特典付与対象になります。
注意点として、利用条件となるタッチ決済は、Apple Pay / Google Pay / Samsung Walletを利用したスマホのタッチ決済が対象です。※MastercardブランドはApple Payのみ対応
リアルカードのタッチ決済やiD決済は利用対象外なので注意してください。
このキャンペーンも、指定カードを2021年2月1日以降に新規発行していない方、かつ2025年4月30日時点で所有していない方が対象条件となります。
ポイントサイトの利用
カードを新規発行する際は、ポイントサイトを経由することでさらに数千円分を得ることができます。
三井住友カードは比較的案件額が高くなることが多いので、良いタイミングを見極めることが大切です。
ゴールドカード
ゴールドカードの案件額の狙い目は以下のようになります。
カード | 案件額 ① 狙い目 ② 最高額 | おすすめ ポイントサイト |
---|---|---|
ゴールド(NL)![]() | ① 13,000円〜 ② 15,000円 | モッピー ECナビ |
ビジネス オーナーズ ゴールド ![]() | ① 20,000円〜 ② 27,000円 | モッピー ハピタス ポイントインカム |
Olive ゴールド ![]() | 案件無し | ー |
ゴールドカードは初年度年会費である5,500円以上の案件額を狙いたいところです。
中でも、ビジネスオーナーズゴールドは案件額が頭抜けしており、カード発行で20,000円分以上の案件が存在します。
法人代表者、個人事業主の方向け法人カードですが、登記簿謄本等の提出もいらないため、普通のサラリーマンでも認可されるカードです。
中身は通常のゴールド(NL)とほとんど変わらないので、おすすめのカードとなっています。
ノーマルカード
ノーマルもゴールドと同じく、カード発行を条件とするポイントサイト案件が存在します。
特に、ビジネスオーナーズは無料で発行できるクレジットカードにもかかわらず、1万円以上の案件額となっています。
カード | 案件額 ① 狙い目 ② 最高額 | おすすめ ポイントサイト |
---|---|---|
ノーマル(NL)![]() | ① 10,000円〜 ② 12,000円 | モッピー ハピタス |
ビジネス オーナーズ ノーマル ![]() | ① 20,000円〜 ② 27,000円 | モッピー ハピタス |
Olive ノーマル | ① 10,000円〜 ② 14,000円 | モッピー |
ノーマルNLは2025年1月初旬に12,000円の案件額が出ています。
ビジネスオーナーズはゴールド同様に案件額が非常に高い傾向であり、こちらはゴールドを発見したことがあってもポイント付与の対象となります。※逆も同様
Oliveの新規発行でも、三井住友銀行口座を持っていない方は10,000円以上もらえることがあります。
詳しくはこちらで解説しています。