2024年から新NISAが開始され、各証券会社は新NISAに合わせた制度変更を実施しています。
制度変更の1つが「クレジットカードを利用した積立投資」で、月間積立上限額が5万円 → 10万円に増額されることになりました。
クレカ積立のメリットは積立利用時によってポイントが付与されることですが、その還元率は証券会社によって様々です。
今回はSBI証券と三井住友カードのクレカ投資について解説していきます。
本記事では、
これらについて解説していきます。
クレカ積立のメリット
クレカ積立の主なメリットはポイント還元があることです。
カードで積立ができる金額には月上限があるため、ポイント付与数も限られてきますが、現金で投資するよりもポイント付与分お得になります。
例えば、月10万円の投資で1.0%の還元率だと、月1,000P、年間3,000Pが毎年もらえる計算になります。
その他にも、会社によってはカードの利用実績稼ぎに使えるというメリットも存在します。
カードの利用実績は、年間利用額に応じて特典がもらえるものや、ゴールドカードが年会費無料になる公式インビテーションをもらうために活用することができ、実績稼ぎのことは通称クレカ修行と言われています。※クレカ積立分は利用実績に入らない会社もあり
価格変動のリスクはありますが、実績稼ぎのために無駄な買い物をしなくて良いので、積立分を利用実績とすることは効率的な手法です。
クレカ積立ができる会社
証券会社 | クレカ | 積立額 月間上限 | 還元率 |
---|---|---|---|
SBI | 三井住友 | 10万円 | 0.5〜3.0% |
楽天 | 楽天 | 15万円※ | 0.5〜1.0% |
auカブコム | au PAY | 10万円 | 1.0% |
マネックス | マネックス | 10万円 | 0.73〜1.1% |
大和 コネクト | セゾン/UC | 10万円 | 0.1〜1.0% |
全体的なポイント還元率は0.1%〜3.0%となっており、カード会社によって異なってきます。
SBI証券×三井住友カードは、クレカ積立時のポイント還元率が業界最高値です。
2024年10月積立分までは5.0%還元ですが、月間上限10万円の変更に伴い、2024年11月分以降は条件付きで最大3.0%に減少することになりました。
さらに、還元率を発生させるためには、各カード一定以上の年間利用が必要になる条件が付加されました。この詳細については、こちらで解説します。
月10万円積立時のポイント付与数の目安は以下になります。
還元率 | 月間 付与数 | 年間 付与数 |
---|---|---|
0.1% | 100円 | 1,200円 |
0.5% | 500円 | 6,000円 |
1.0% | 1,000円 | 12,000円 |
3.0% | 3,000円 | 36,000円 |
SBI証券×三井住友カードの特徴
毎月積立可能金額 | 100円〜10万円 ※10万円は5月買付分から |
積立発注日 | 毎月1日固定 |
積立設定締切日 | 毎月10日まで |
ポイント還元率 | 0.5〜5.0% ※2024年11月から最大3.0% |
ポイントキャンペーン | |
付与ポイント | クレカの還元ポイント |
投資信託商品数 | 2,300以上 |
eMAXIS Slimシリーズ | |
年間利用実績の対象 | ❌ |
ポイント目的の即売り |
SBI証券でのクレカ積立の大きなメリットは、ポイント還元率の高さです。
2024年10月積立分までは、最高カードランクであるプラチナプリファードが5.0%の還元率となり、月最大5,000P、期間中の合計30,000Pと年会費に近いポイントをもらうことができます。※年会費33,000円
しかし、月間積立上限額の変更に伴い、2024年11月積立分以降は、最大還元率3.0%に低下することになりました。※公式サイト
さらに、還元率の低下だけでなく、カード年間利用額が還元率の条件として必要となっており、プラチナプリファードで3.0%還元にするためには、年間500万円以上の利用が必要になってきます。
また、SBI証券では、投資信託の銘柄保有金額に応じてポイントがもらえるキャンペーンを実施している点もメリットの1つです。
これはこちらで解説をします。
投資信託商品数も豊富であり、低い信託報酬で人気の『eMAXIS Slimシリーズ』や『SBI・Vシリーズ』があるため、初心者にもおすすめの証券口座です。
注意点として、クレカ積立の利用分はカード年間利用分にカウントされません。計算に入れないようにしましょう。
カード毎のポイント還元率
変更時期 | 2024年10月11日設定分〜 ※11月1日買付分〜 |
変更内容 | ・クレカ積立利用時のポイント還元率 ・カード年間利用額が付与条件に追加 |
年間利用額 集計期間 | カード入会月の翌月1日※ 〜12ヵ月後の末日まで |
変更前のクレカ積立時のポイント還元率は以下のようになります。※2024年10月買付分まで適用
カード | 変更前 還元率 | 変更前 必要年間利用額 |
---|---|---|
プラチナ プリファード | 5.0% | 条件なし |
通常プラチナ | 2.0% | |
ゴールド | 1.0% | |
ノーマル | 0.5% |
そして、変更後のクレカ積立時のポイント還元率は以下のようになります。※2024年11月買付分から適用
カード | 変更後 還元率 | 変更後 必要年間利用額 |
---|---|---|
プラチナ プリファード | 3.0% | 500万円以上〜 |
2.0% | 300万円以上〜 | |
1.0% | 条件無し | |
通常プラチナ | 2.0% | 300万円以上〜 |
1.0% | 条件無し | |
ゴールド | 1.0% | 100万円以上〜 |
0.75% | 10万円以上〜 | |
0% | ー | |
ノーマル | 0.5% | 10万円以上〜 |
0% | ー |
サービス改定後は、クレカ積立時のポイント還元率が最大3.0%まで低下し、付与条件としてカード年間利用額が追加されました。
特にプラチナプリファードは、最大付与させるために年間500万円以上の利用が必要になります。
クレカ積立投資のみで使用していた方にとっては、大きな改悪になります。
クレカ積立時のポイント還元率を決める年間利用期対象期間などは、こちらで詳しく解説しています。
おすすめのクレジットカード
クレカ積立時のポイント還元が対象となるカードは複数存在しますが、その中でおすすめのカードが以下になります。
カード | 還元率 | 年会費 |
---|---|---|
ゴールド(NL) | 通常時※1 最大2.0% クレカ積立時 最大1.0% | 5,500円 ※条件達成で無料 |
ビジネス オーナーズ ゴールド | ||
Oliveゴールド | ||
Oliveノーマル | 通常時※1 最大1.0% クレカ積立時 最大0.5% | 無料 |
プラチナ プリファード | 通常時※1 最大2.5% クレカ積立時 最大3.0% ※変更後 | 33,000円 |
各カードの詳細やお得な使い方に関しては、こちらで詳しく解説しています。
SBI証券のポイント特典
SBI証券自体にも投資信託の保有金額に応じて毎月ポイントがもらえるポイントサービスが存在します。
こちらは、5つの中から好きなポイントを選べるようになっています。
そして、銘柄によってポイント付与率が異なっており、主に3つに分別されています。
月間平均保有金額 ※全銘柄の合計値が適用 | 1,000万円 未満 | 1,000万円 以上 |
---|---|---|
通常銘柄 | 0.10% | 0.20% |
SBIプレミアム チョイス銘柄 | 0.15% | 0.25% |
その他指定銘柄 | ファンドによって異なる |
公式サイト:投信マイレージサービスポイント付与率(年率)一覧
銘柄によって細かく数字が異なってくるので、2024年8月の投資信託・積立設定件数上位5銘柄のポイン付与率が以下に示します。
銘柄 | 1,000万円 未満 | 1,000万円 以上 |
---|---|---|
三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) | 0.0175% | |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0326% | |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.05% | |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.05% | |
ピクテ-iTrustインド株式 | 0.01% | 0.02% |
この中で最もポイント付与率の低い、三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)で換算すると、500万円所有で年間875Pをもらうことができます。
基本的に保有金額は年々上がっていくと考えると、付与上限がないため保有金額に応じてポイント数も上がってくることは大きなメリットです。
資産運用をするメインの証券口座としても、SBI証券はおすすめとなります。
お得な口座開設方法
SBI証券も口座開設によるポイントサイト案件が存在します。
案件 | 案件額 ① 狙い目 ② 最高額 | おすすめ ポイントサイト |
---|---|---|
口座開設 & SBIハイブリッド預金への振替 | ① 24,000円〜 ② 24,000円 | ハピタス モッピー |
口座開設 & FX取引 | ① 18,000円〜 ② 20,000円 | ハピタス モッピー |
口座開設&SBIハイブリッド預金への振替
口座開設と5万円以上のSBIハイブリッド預金への振替が条件となっている案件が、過去最高額の23,000円で掲載されています。
ここ最近は、FX取引が必要な案件よりも高い金額になっているので、検討していた方はおすすめのタイミングです。
さらに、ポイントサイトのハピタスは新ランク制度スタート記念キャンペーンとして+1,000円、秋の大収穫祭キャンペーンで100万円の山分けキャンペーンが行われてます。
条件達成の流れがこちらになります。
- STEP 1ポイントサイト経由でのSBI証券の口座開設
- STEP 2住信SBIネット銀行の口座開設
既に口座開設済みの方は不要
- STEP 3両方の開設完了後、SBIハイブリッド預金の設定
公式サイト:SBIハイブリッド預金 お申込み方法
- STEP 4SBI証券へ5万円入金
一括5万円の振替が必要
- STEP 5SBIハイブリッド預金に5万円が振替られていることを確認
入金日の翌営業日に振替される
口座開設申込の翌月最終営業日の前営業日15:00手続き分まで
やらなければいけないことがいくつかありますが、単純作業であるため簡単に達成することができます。
住信SBIネット銀行口座をお持ちでない方は、新規で口座作成する必要があります。
2024年9月30日までであれば、口座開設時に紹介コードの入力とデビットカードの利用で最大4,000円がもらえるキャンペーンが実施されています。
紹介コードが無い方は、こちらの紹介コード『 sGtrdUA 』を活用ください
これら全てを利用することで、案件額23,000円 + ハピタス特典1,000円+α + 住信SBIネット銀行キャンペーン + 4,000円 = 28,000円を獲得することができます。
かなり良いタイミングなので、ぜひ活用ください。
SBIネット銀行のキャンペーンに関しては、こちらで詳しく解説しています。
口座開設&FX取引
一応、FX取引の案件も存在し、条件としては60単位以上の取引となります。※1単位の取引額は通貨によって異なる
そして、最小限の取引コストにするためにはスプレッドの低い通貨で取引することが重要です。
取引におすすめの通貨を以下に示します。
取引通貨 | 1単位に必要な 通貨額 | スプレッド | 60単位 取引コスト |
---|---|---|---|
米ドル/円 | 1万 | 0.2銭 | 1,200円 |
メキシコペソ/円 | 10万 | 0.3銭 | 1,800円 |
米ドル/円の場合は1,200円の取引コスト、メキシコペソ/円の場合は1,800円の取引コストがかかりますが、口座開設 + 入金の案件よりも5,000円以上はお得になります。
それぞれの通貨の取引単位に対する必要証拠金は以下になります。※米ドルは150円、メキシコペソは8.8円で計算
取引単位 | 1単位 | 10単位 | 60単位 |
---|---|---|---|
必要な 取引回数 | 60回 | 6回 | 1回 |
必要証拠金 米ドル/円 1USD=150円 | 6万円 | 60万円 | 360万円 |
メキシコペソ/円 1MXN=8.8円 | 35,200円 | 35万2,000円 | 211万2,000円 |
SBI証券のFXはメキシコペソの1単位の取引通貨額が10万メキシコペソのため、価格の低いメキシコペソでも1単位の取引で約36,000円の証拠金が必要です。
その時の為替価格によって変化するので、ご自身で計算してみてください。
必要証拠金 = 取引単位 × 1単位に必要な通貨額[円] ÷ 25(レバレッジ25倍)
1単位の取引であれば、60回の売買が必要になりますが、証拠金を増やせれば取引回数を少なくすることも可能です。
10単位で取引したい場合、米ドルは約60万円、メキシコペソは約36万円必要になります。
なお、取引完了後は、ポイントサイトの案件が承認されるまで、1万円程度残しておきましょう。