キャッシュレス決済であるPayPayをお得に利用する方法の1つが『PayPayカード』です。
PayPayでの支払いは、他社のクレジットカードも使用することはできます。
しかし、PayPayキャンペーンの対象とならず、ネット決済時のPayPay払いには利用することができないため、現金以外の方法ではPayPayカードが必要です。
年会費無料のノーマルカードは通常のポイント還元率が1.0%ですが、条件を満たすことで還元率を+0.5%にすることができるため、1.5%の高還元率クレジットカードになります。
本記事では、
これらについて解説していきます。
PayPayカードの基本性能
PayPayカードの基本性能は以下のようになっています。
種類 | ノーマル | ゴールド |
---|---|---|
年会費 | 無料 | 11,000円 |
ブランド | Visa / Mastercard / JCB | |
付与 ポイント | PayPayポイント | |
ポイント 還元率※ | 1.0 or 1.5% | 1.5 or 2.0% |
クレカ積立 還元率 | 0.7% | |
付帯特典 | ー | ソフトバンク関連の 利用料金還元率UP |
年会費
ノーマルカードは永年無料、ゴールドカードは11,000円必要になります。
年会費を無料・割引する方法は特にありません。
発行可能ブランド
カードブランドは、Visa / Mastercard / JCBを選択することができます。
もし、ポイント高還元の決済ルートを使用したいのであれば、現状は『Mastercard』か『JCB』をおすすめします。
詳細についてはこちらで解説しています。
ポイント還元率
PayPayカード利用時に付与されるポイントは『PayPayポイント』です。
基本還元率はノーマルカードで1.0%、ゴールドカードで1.5%になります。
ポイント付与数は、1回の決済毎かつ200円毎に計算される点は注意してください。
そのため、200円未満の決済利用時はポイント還元は発生しません。例えば、1,100円の決済時は1,000円に対して還元率が計算されます。
また、Yahoo!ショッピングやLOHACO、PayPayミニアプリ「日用品モール」での利用分は還元率1.0%で固定されます。
カード利用分のポイント付与日は、キャンペーン適用確定日の翌日から起算して30日後に付与されます。
ポイント還元率は、PayPayステップの条件を達成することで、さらに+0.5%にすることができます。
PayPayステップに関しては、こちらで解説しています。
還元対象外の利用先
ポイント還元対象外となる利用先も存在するので、利用の際には注意してください。※公式サイト
公式サイトの情報が古いため、この他にもポイント還元対象外の利用先があるかもしれません。
不明な場合は、ネットから利用者の情報を確認してからカード利用するようにしましょう。
クレカ積立還元率
PayPayカードは、PayPay証券においてクレジットカードで投資商品を購入する『クレカ積立』を利用することができます。※公式サイト
そして、クレカ積立で利用した金額に応じてポイントが付与されるため、現金で積み立てるよりもポイント付与分お得になります。※月間積立金額には上限あり
クレカ積立の概要は以下になります。
種類 | ノーマル | ゴールド |
---|---|---|
購入可能 商品 | 投資信託 | |
月間 積立可能額 | 100円〜10万円 | |
積立時 ポイント還元率 | 0.7% ※月間付与上限 700P | |
積立日 | 毎月28日 ※休日の場合は翌営業日 | |
設定締切日 | 毎月27日15時まで | |
ポイント付与日 | 積立日の30日後 |
ポイント還元率は0.7%と業界内ではやや低めになりますが、毎月最大700Pを獲得することができます。
クレカ積立において、ノーマルカードとゴードカードの違いはありません。
PayPay証券は取扱銘柄数は少ないですが、eMAXIS Slimシリーズは買付することができます。
ちなみに、PayPay残高やPayPayポイントを用いて積立することも可能です。
ただし、この2つを利用した時のポイント還元率は0.5%であること、月間付与ポイントの上限はクレジットカードを合わせた3つの積立利用時の合計で700Pである点には注意してください。
また、クレカ積立利用分はPayPayステップの実績対象外となります。
売却時の注意点
公式が発表している注意事項に以下の記述があります。
クレカ積立で買付後に即売りする行為は、ポイント付与の取り消しだけでなく、ポイント還元の適用を受けられなくなる可能性があります。
「ポイント取得のみを主な目的」にはならない銘柄保有日数の明確なラインは不明ですが、1ヶ月は持っておけば問題無いという意見が多いようです。こちらは、自己責任でお願いいたします。
ゴールドカードの価値
PayPayカードゴールドは年会費11,000円ですが、ノーマルカードには無いいくつかの付帯特典が存在します。
ただし、メインとなる特典の対象はソフトバンクユーザー(一部ワイモバイルユーザー)限定ですので、それ以外の回線を使用している方はカード年間利用金額で判断しましょう。
利用時の還元率が最大2.0%
ゴールドカードは、利用時の基本ポイント還元率が1.5%とノーマルカードよりも0.5%高い還元率を持ちます。
PayPayステップを達成すれば、還元率2.0%の高還元クレジットカードにもなります。
ただし、年会費11,000円が大きな障壁となります。
ポイント還元率のみで考えた時、ノーマルカードとの年間利用額の損益分岐点は『220万円』です。※11,000円 ÷ 還元率差0.5% ×100 = 220万円
年間220万円以上の利用できる方で、カードの使い分けが面倒な方は作成価値があります。
ソフトバンク利用料金の還元率UP
こちらは、ソフトバンク・ワイモバイルユーザー限定の特典になります。
ソフトバンクとワイモバイルの通信料金、ソフトバンク光/ Air、ソフトバンクでんきの利用料金をPayPayカードゴールドで支払うことで、ポイント還元率がアップします。
カード利用先 | ゴールド ポイント還元率 |
---|---|
ソフトバンク 通信料金 | 10% ※税抜価格が対象 ※カード名義人のみが対象 |
ワイモバイル 通信料金 | 3.0% ※税抜価格が対象 ※カード名義人のみが対象 |
ソフトバンク光/ Air 月額料金 | 10% ※税抜価格が対象 ※スマホとの合算請求時に限る |
ソフトバンクでんき 月額料金 | 3.0% ※税抜価格が対象 ※スマホとの合算請求時に限る |
全ての利用先に関して、税抜価格からポイント付与数が計算されます。
また、付与ポイントはPayPayポイントではなく、ソフトバンクポイントになります。※PayPayポイントへ交換可能
ソフトバンクでんきのみ、1.5%分がPayPayポイント、残りの1.5%分がソフトバンクポイントで付与される仕様となっています。
ソフトバンクポイントの注意点として、ポイント付与は1,000円毎に計算されます。
そのため、税抜1,999円の利用分は1,000円に対して還元率が計算されるため、損失が多くなるデメリットがあります。
カード年会費との損益分岐点
ソフトバンク利用料金の還元率UP特典と、ゴールドカード年会費11,000円の損益分岐点について解説します。
月の税抜価格と税込価格における還元率10%と3.0%の年間ポイント付与数は以下になります。
月額 税込価格 | 月額 税抜価格 | 還元率 10% | 還元率 3.0% |
---|---|---|---|
2,200円 | 2,000円 | 2,400P | 720P |
4,400円 | 4,000円 | 4,800P | 1,440P |
6,600円 | 6,000円 | 7,200P | 2,160P |
8,800円 | 8,000円 | 9,600P | 2,840P |
11,000円 | 10,000円 | 12,000P | 3,600P |
上述したように、通信料金はカード名義人本人分のみが適用されるため、通信料金だけで年会費11,000円の元を取ることは不可能になります。
すなわち、通信料金とソフトバンク光 / Airの月額料金を合算した金額が税抜で10,000円を超えた時に、年間11,000円以上のメリットが発生するようになります。
さらに、ソフトバンクでんきの還元率3.0%も合算すれば、より低い月額料金で元を取ることも可能です。
ただし、ソフトバンクでんきに関しては、一般的な電気会社よりも価格が高い可能性があります。
気になる方は、ご自身のエリアの電気料金と比較してみてください。
PayPayステップの攻略法
PayPayステップとは、PayPayアプリやPayPayカードの毎月の利用状況に応じた条件を達成することで、ポイント還元率が0.5%UPするプログラムです。※公式サイト
PayPayステップの内容
特典内容 | 還元率+0.5% |
特典対象期間 | 条件達成月の翌月 |
特典の対象となる 決済方法 | ・PayPay残高払い ・PayPayポイント払い ・PayPayクレジット払い ・PayPayカード払い |
PayPayステップの特典は条件を達成した『翌月中の決済分』から適用されます。
必ず、ポイント還元率が+0.5%になっているか確認した上でカード利用を始めるようにしましょう。
また、ポイント還元率+0.5%となる決済方法は、PayPayアプリを用いた残高 / ポイント / クレジット払いと、PayPayカード決済が対象です。
ポイント払い利用分に対しても、還元率+0.5%が適用される点はメリットになります。
ただし、他社クレジットカードを用いたPayPay払いは対象外ですので、注意してください。
そして、還元率UPに必要な条件は2つ存在します。
達成条件 | 詳細 |
---|---|
決済回数 | 200円以上の決済を 月30回以上利用 |
決済金額 | 月間合計 10万円以上利用 |
対象となる決済 | PayPayアプリ PayPayカード |
頻繁にPayPayアプリやPayPayカードを使用する方にとって、2つの条件達成そこまで難しく無いでしょう。
逆に普段使用しない方にとっては、特に『決済回数月30回』の達成がやや面倒になります。
こちらも、他社クレジットカードを用いたPayPay払い以外の決済方法が条件の対象となります。
最低でも毎月10万円の利用が必要になるので、還元率+0.5%が必要かどうか判断した上で取り掛かりましょう。
条件カウントの注意点
PayPayクレジット利用時の明細には、決済利用〜利用確定完了までの『支払い受付』と利用確定完了後の『支払い完了』の状態が存在します。※公式サイト
決済利用先によりますが、『支払い受付』から『支払い完了』になるまでに、数日間の時間を要する場合があります。
PayPayステップは『支払い完了』になったものがカウントの対象であるため、月末の決済利用分に関しては注意が必要です。
月末利用分も合わせることで当月のPayPayステップ条件を達成する場合、翌月に還元率+0.5%が適用されるタイミングは、月末利用分が全て『支払い完了』になった時になります。
例えば、6月30日に利用した決済分が7月3日に『支払い完了』になった場合、7月3日の『支払い完了』後から還元率+0.5%が適用されます。※公式サイト
7月1日〜3日の支払い完了になる前までの決済利用分に対しては、還元率+0.5%が適用されないため注意してください。
おすすめの条件達成方法
『月10万円以上決済利用』の条件は、お金さえあれば容易に達成することができます。
一方で、『月30回以上決済利用』の条件は時間と回数が必要になるため、手間をかける必要が出てきます。
普段、高還元率の決済ルートをメインで使用していると、どうしてもPayPayやPayPayカードを利用する機会は少なくなってしまいます。
また、日常的にPayPayを使う方でも、月30回以上の決済利用はできない場合もあるでしょう。
そのような時に、PayPayをお得に活用し、決済回数を稼ぐ方法が『PayPayカードから他社キャッシュレス決済へのチャージ利用』です。
現状のおすすめのチャージ利用先と、その決済ルートを利用した場合に加算されるポイント還元率が以下になります。
カード ブランド | おすすめの チャージ先 ※最小チャージ額 | 加算される ポイント還元率 |
---|---|---|
JCB | ファミペイ ※3,000円〜 | +3.0% |
JAL Pay ※1,000円〜 | +3.0% | |
Mastercard | JAL Pay ※1,000円〜 | +3.0% |
Visa | ANA Pay ※1,000円〜 | +2.0% |
全ブランド | 交通系IC ※200円〜 | ー |
PayPayカードから『ファミペイ』 or 『JAL Pay』へのチャージ利用分に対して、PayPayポイントが付与されることは確認できております。
しかし、後述する短いスパンでのチャージ利用はポイント付与されなくなるので注意してください。
少額チャージは交通系IC以外であれば、同じ200円〜購入可能なAmazonギフトカードもおすすめです。
他社キャッシュレスへのチャージ利用
他社のキャッシュレス決済にチャージすることで、お得な高還元率決済ルートを利用することがこちらのメリットになります。
各キャッシュレス決済のチャージ可能カードブランドは以下になります。
キャッシュレス決済 | チャージ可能な カードブランド |
---|---|
ファミペイ | JCB |
JAL Pay | JCB / Mastercard |
ANA Pay | JCB / Mastercard / Visa |
このように、カードブランド毎にチャージ先が異なってきますが、決済ルートのベースとしては、
PayPayカード(1.0〜2.0%)
→ ファミペイ(還元無し)
→ JAL Pay(0.5%)
→ ① ANA Pay(0.5%) → 楽天Edy(還元無し) → 楽天キャッシュ → 楽天ペイ(最大1.5%)
実質還元率:3.5〜4.5%
or
→ ② WAON(1.0%) → 楽天ギフトカード → 楽天キャッシュ → 楽天ペイ(最大1.5%)
実質還元率:4.0〜5.0%
こちらのルートが汎用的でポイント還元率も高いルートになります。※ファミペイ → JAL Payはポイント還元の対象外のため、無くても可
JAL Payにチャージすることができれば、実質的なポイント還元率が最大+3.0%アップさせることが可能です。
そのため、カードブランドとしては、JCBとMastercardブランドが現状ではお得に活用することが可能です。
決済ルートに関しては、こちらで詳細に解説しています。
交通系ICへのチャージ
Apple PayやGoogle Pay経由でPayPayカードから交通系ICカードへのチャージは、『最小金額200円で手軽に決済回数を稼げる点』がメリットになります。
PayPayステップ条件の決済回数にカウントされるものは、決済金額が200円以上である必要があります。
そのため、月の決済金額は10万円超えているけど、決済回数が足りない方は、最小限のコストと手間で決済回数を稼ぐことが可能です。
200円 × 29回の決済でも、5,800円で済ませることが可能です。
個人的にも200円チャージを行いましたが、短スパン複数回チャージに該当したためか、ポイント還元は対象外でしたが、PayPayステップの決済回数にはカウントされていることが確認できています。
チャージ利用時の注意点
PayPayステップ規約の注意事項の中に、以下の記述があります。
どこまでが複数回になるのかは不明確ですが、ファミペイやJAL Payへのチャージがポイント付与されないという複数の報告は、上記に引っ掛かっている可能性が高いです。
実際に、個人的にファミペイとJAL Payへのチャージ利用を1日に複数回行った時は、『支払い受付』の状態では付与予定のポイントとして、PayPayステップ特典の1.0〜2.0%のポイントが表記されていました。
しかし、チャージから5日後の『支払い完了』状態になると、表記されていたポイント無くなっており、PayPayステップ特典の還元率は0%になっていました。
その後のファミペイとJAL Payへの単発チャージはポイント付与を確認できたため、おそらく上記の禁止事項に触れてしまったためだと推察しています。
1日1回のチャージであれば恐らく禁止事項には当たらないと思いますが、これらに関しては不明確な点が多いため、自己責任でご対応をお願い申し上げます。
カードのお得な活用方法
ここでは、PayPayカードをお得に活用する方法を解説します。
基本的にPayPayカードやPayPayを頻繁に利用する方は、PayPayステップの+0.5%還元UPは狙っていきたいところです。
他社キャッシュレスへのチャージ利用
PayPayステップの条件達成方法でも解説しましたが、他社キャッシュレスへのチャージ利用があります。
これにより、ポイント高還元の決済ルートを使用することができ、実質的なポイント還元率を高めることが可能です。
ただし、PayPayカードのチャージ利用がポイント還元対象であること前提としていますが、対象外の可能性がある点は注意してください。
仮に、全てポイント付与の対象であるとすると、JCBとMastercardは+3.0%、Visaは+2.0%の還元率を加算することができます。
PayPayステップ達成済みのノーマルカードであれば、4.5% or 3.5%の実質的な還元率にすることが可能です。
ただし、最大還元率を狙う場合、Apple Payの利用などのいくつか条件が必要になってきます。
高還元の決済ルートに関しては、こちらで詳しく解説しています。
超PayPay祭時に利用
年に3回行われる超PayPay祭開催時は、決済利用時に抽選でポイントがもらえるスクラッチくじキャンペーンを活用することができます。
次回の開催予定は『2024年12月2日〜2025年1月7日』となっています。※公式サイト
下記は、2024年6月21日〜8月9日までの期間で開催されていた内容になります。
200円以上の決済利用金額に対して、1等:100% / 2等:5.0% / 3等:0.5%のポイントがもらえる可能性があります。
さらに、ユーザーの決済使用状況によって、当選確率が変わってきます。
使用状況 | 当選確率 |
---|---|
PayPay残高払い | 4回に1回当選 |
PayPayクレジット払い | 2回に1回当選 |
ソフトバンクユーザー + PayPayクレジット払い | 必ず当選 |
ペイトクユーザー + PayPayクレジット払い | 必ず当選 + 1等・2等の 当選確率5倍 |
PayPayクレジット払いであれば、期待値として0.25%以上の還元率が加算されるため、利用にはお得なタイミングです。
また、ペイトクユーザーとは、PayPay利用が多い方がお得になるソフトバンクの料金プランの1つです。
ペイトクに関しては、こちらで詳しく解説しています。
期間限定キャンペーン
Google Payタッチ決済キャンペーン 最大500P
2024年11月7日(木)~2024年12月16日(月)の間、Google Payの利用で500PもらえるプレゼントGoogle Payタッチ決済キャンペーンが実施されています。
対象期間 | 2024年11月7日~12月16日 |
エントリー有無 | 無し |
付与特典 | PayPayポイント 500P |
付与条件 | 店頭でのGoogle Pay決済(タッチ決済)で 合計3,000円以上利用 |
付与時期 | 25年1月下旬頃 |
付与条件である3,000円以上の決済利用で500P付与であるため、ポイント還元率は最大約16.7%になります。
2024年現在、Google Payに登録できるカードブランドはVisaとMastercardとなっています。
JCBブランドは登録できないため、本キャンペーンに参加することができません。
また、店頭でのタッチ決済利用分が対象となり、ネット等のオンライン決済は対象外である点は注意してください。
PayPayカードのお得な作り方
PayPayカードの新規作成は、ポイントサイト案件が存在します。
条件 | 案件額 ① 狙い目 ② 最高額 | おすすめ ポイントサイト |
---|---|---|
新規発行 | ①4,000円〜 ②4,500円 | Powl |
Powlが最高額を出していることが多く、さらに+1,000円分のドットマネーが付与される独自キャンペーンを実施していることがあります。
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ただし、現在もYahoo! JAPANカードを持っている場合は付与対象外になるため、解約後に発行するようにしましょう。