JALのキャッシュレス決済であるJAL Payが2023年11月にリリースされました。
JALのプリペイドカードであるJAL Global WALLETのサービスを、新たなキャッシュレス決済としてまとめたものになっています。
活用価値の高いANA Payに対抗していると思われますが、JAL Payと組み合わせた活用方法が最もお得です。
この記事では、
これらについて詳しく解説していきます。
JAL Payの基本性能
マイル還元率 | 0.5% ※200円毎に1マイル ※キャッシュチャージ分のみ |
決済方法 | ・QUICPay+ ・Mastercardタッチ決済 ・バーコード決済 ・オンライン決済 ・カード決済 |
チャージ方法 | キャッシュ クレジットカード※ (Mastercard / JCB / Diners) JAL NEOBANK / 銀行振込 |
マイル JALマイル (1マイル=0.5円〜1.1円) ※交換マイル数による | |
残高の 有効期限 | 5年間 ※残高増減でリセット |
コース | ショッピング +ATMコース | ショッピング 専用コース |
---|---|---|
決済上限 | 100万円/回、日 200万円/月 | 30万円/回、日 100万円/月 |
残高上限 | 100万円 | 30万円 |
クレジットカード チャージ上限 | 5万円/回 10万円/日 30万円/月 | |
その他 チャージ上限 | 100万円/回、日 | 30万円/回、日 |
2024年4月2日、待望されていたクレジットカードからのチャージが可能になりました。※公式サイト
各性能について解説していきます。
決済時のマイル還元率
JAL Payは決済利用金額の0.5%がJALマイルで還元されます。
マイルは特別航空券の購入を初め、使い方によっては1マイル=2円以上の価値を持たせることも可能です。
ただし、仮に100万円利用しても5,000マイルしか積算されないので、本格的にマイル貯める方法としては向いていません。あくまでサブ的なマイル獲得方法となります。
また、マイル還元率0.5%はクレジットカードや銀行からチャージしたバリュー残高のみが対象となっています。
マイルから交換してJAL Payで使用できるJAL Payポイントは、決済利用時のマイル還元はされないので注意してください。※これはANA Payも同様
決済方法
JAL Payの決済方法は豊富に存在しています。
実店舗で利用可能なQUICPay+とMastercardタッチ決済やコード決済、JAL Global WALLETカードを用いたカード決済があります。
JAL Global WALLETカードは無料で作れるプリペイドカードです。
また、オンライン決済も使用することができます。
ANA Payよりも決済方法は豊富に存在します。
チャージ・利用先の詳細についてはこちらで解説をしています。
キャッシュチャージ
チャージ方法はキャッシュとマイルの2タイプが存在します。
キャッシュの場合、JAL NEOBANKをはじめとする銀行だけでなく、2024年4月2日からクレジットカードからのチャージに対応しました。※公式サイト
チャージ可能なブランドはMastercard / JCB / Dinersとなっており、VisaはJALカードのみ使用できます。
この大きな改善により、JAL Payの活用機会も増え、JALマイルも自然と貯めやすくなります。
おすすめのチャージ元についてはこちらで解説しています。
注意点として、JALカード → JAL Payへのチャージは、JALカードのマイル還元対象外です。
特に、ショッピングマイル・プレミアム(マイル還元率1.0%)である方は、JAL Payへチャージ利用分が対象外になるため、JALマイルを貯めたい方にとっては0.5%分非効率になります。
さらに、JALカードの利用時の積算マイルが対象となるLife Status ポイントも同時に対象外となります。
Life Status ポイントは、JAL Payの利用でも貯めることができ、積算マイル500マイル毎に1Pが付与されます。
しかし、こちらもやはり、JAL PayよりもJALカードを利用した方が2.5倍効率は良いです。※JAL Payが10万円利用で1P、マイル還元率1.0%のJALカードは10万円利用で2.5P
マイルチャージ
マイルをJAL Payで利用する場合、1度JAL Payポイントに交換してからチャージする必要がありますが、以下のデメリットが存在します。
JALマイル→JAL Payポイントの交換レートが1マイル=0.5P〜1.1Pとあまり良くはありません。
JAL Payポイントへの交換に必要な最小マイル数は500マイルからとなっており、交換レートを以下に示します。
交換マイル数 | 付与ポイント 1マイルあたりの交換レート | |
---|---|---|
JAL NEOBANK 保有 | JAL NEOBANK 未保有 | |
500〜8,000 | 0.6P | 0.5P |
10,000以上 | 1.1P |
交換マイル数が多ければ、交換レートは上がりますが、1マイル=1円以上の価値を持たせるには1度に10,000マイル以上の交換が必要です。
この交換レートの悪さから、10,000マイル以下でJAL Payポイントに交換することはおすすめしません。
しかし、10,000マイル以上でのマイル交換であれば、ANA Payよりも優れた110%の交換レートである還元率は0.55%で使用することが可能です。
期間限定でJAL Payポイントへの交換レートがアップするキャンペーンが実施される可能性があるので、それまで貯めておくことも1つです。
期間限定キャンペーンについてはこちらで解説をしています。
ただし、10,000マイルを還元率0.5%のJAL Payだけで貯めようとすると200万円の利用が必要です。
JALマイルは付与から3年後の月末で失効します。
そのため、3年で10,000マイル貯めるためには年間67万円、月間55,600円をJAL Payで決済利用する必要があります。
クレジットカードからチャージができるようになり、高還元の決済ルートに組み込むことが可能となったため、月間55,600円は比較的容易に達成できると思います。
また、JAL Payのマイル利用の他のメリットとしては、期限切れ間近のJALマイルを有効活用する方法としても使用できます。
決済利用・残高・チャージ上限
残高及びチャージ上限は、JAL Payのコースに依存してきます。
コース | ショッピング +ATMコース | ショッピング 専用コース |
---|---|---|
決済利用上限 | 100万円/回、日 200万円/月 | 30万円/回、日 100万円/月 |
残高上限 | 100万円 | 30万円 |
クレジットカード チャージ上限 | 5万円/回 10万円/日 30万円/月 | |
その他 チャージ上限 | 100万円/回、日 | 30万円/回、日 |
『ショッピング+ATMコース』は、決済利用上限は100万円/回、日まで、残高上限は100万円、チャージ上限は100万円/回、日となっています。
ただし、6月6日以降、クレジットカードからチャージする場合、5万円/回, 10万円/日, 30万円/月までに改悪が入りました。※公式サイト
一方で、『ショッピング専用コース』は、決済利用上限は30万円/回、日まで、残高上限は30万円、チャージ上限は30万円/回、日となっています。
このコースもクレジットカードからチャージする場合、5万円/回, 10万円/日, 30万円/月までとなります。
また、初期状態であるコース未選択の場合は残高上限5万円、チャージ上限5万円/回、日となっています。
コース利用条件
また、各コースの利用条件と他のメリットを以下にまとめます。
コース | ショッピング +ATMコース | ショッピング 専用コース |
---|---|---|
利用条件 | 本人確認書類 の提出 | JALカードの所有 or JAL NEOBANKの所有 |
外貨両替 | ||
海外ATMの出金 | ❌ | |
外貨両替時 マイル積算率 | 0.7% | 0.5% |
バリュー残高の出金 | ❌ |
本人確認書類を提出すれば、『ショッピング+ATMコース』になることが可能です。
コースのグレードが上がるにつれて、海外利用の汎用性が上がっていきます。
JAL Payはアプリ内で外貨との両替可能であり、取扱通貨であれば海外利用時にかかる事務手数料が無料です。※取扱い数は15通貨
ただし、取扱通貨へ両替時の為替レートは、両替手数料が加算されたJAL提示のレートが適用されるため、注意してください。※ドル円で約+2.0%
さらに、両替時には最大0.7%のマイルが還元されますが、通常両替にはクレジットカードチャージ分は利用できません。
クレジットカード残高で両替したい場合、決済時に自動的に両替が行われる自動両替のみ利用することができます。
また、チャージ金額の払い戻しができますが、銀行からチャージした残高限定です。※JAL NEOBANK以外は1件550円の手数料が必要
コースによってJAL Payの還元率が変わることはないので、そこまでチャージ利用しない方や、上記のメリットを特に使わない方はグレードを上げる必要性はありません。
ANA Payとの違い
ANA Payは、利用時のANAマイル還元率0.5%であるANAのキャッシュレス決済です。
両者を比較した時のメリットがこちらになります。
どちらもクレジットカードからチャージすることはできますが、『Visaブランド』はANA Payのみチャージ利用することができます。
JAL Payのメリットは、チャージ利用可能なプリペイドカードが多い点です。
様々なプリペイドカードにチャージ利用することができ、現状ではJALマイル0.5%還元も対象となっています。
JAL Pay → ANA Payのチャージも可能であるため、どちらが良いではなく、どちらも活用することがおすすめです。
また、貯まったマイルを再度決済利用する点で両者は異なってきます。
JAL Payは、『10,000マイル以下』でマイルチャージする場合、マイルの価値が1マイル = 0.5円 or 0.6円に下がってしまいます。
しかし、『10,000マイル以上』でマイルチャージすれば、1マイル = 1.1円と10%お得になります。
一方で、ANA Payは、マイル数に関係無く1マイル = 1円で決済利用することができます。
使いやすさの面では、ANA Payの方が優位です。
JAL Payの活用方法
クレジットカードからチャージできるようになったため、高還元の決済ルートに組み込む価値が出ました。
ここでは、おすすめの活用方法について解説していきます。
お得なチャージ元
クレジットカード
チャージ元は、JALカード以外の高還元率のクレジットカードがおすすめです。
JAL PayはMastercard / JCB / Dinersのクレジットカードからチャージすることができます。
おすすめのクレジットカードは以下になります。※年会費無料のみピックアップ
クレジットカード | 還元率 | ブランド |
---|---|---|
三井住友カード ゴールドNL | 最大2.0%※1 | Mastercard |
三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド | 最大2.0%※1 | Mastercard |
Vポイントカード Prime | 最大1.5%※2 | Mastercard |
PayPayカード | 最大1.5%※3 | Mastercard JCB |
マネックスカード | 1.0% | JCB |
※2 日曜日利用時
※3 PayPayステップ達成時
クレジットカードの中には、JAL Payチャージ利用分がポイント還元の対象外になる可能性があります。
最近では、永久不滅ポイントが貯まるセゾンカード、JRキューポが貯まるJQ CARDセゾンが還元対象外になりました。
クレジットカードを利用する際は、JAL Payチャージへの利用がポイント還元の対象かどうかの最新情報を確認することをおすすめします。
JAL NEOBANK
銀行からのチャージでは唯一マイルが付与される『JAL NEOBANK』も存在します。
こちらは常設キャンペーンとして、JAL Payに2万円以上のチャージ&利用をすることで毎月150JALマイルがもらえます。
つまり、2万円までの利用で実質還元率+0.75%となるので、JAL Payの還元率も合わせるとJALマイル還元率は1.25%になります。
注意点として、NEOBANK側でのマイル付与条件はJAL Payへのチャージだけではなく当月中の利用も必要になります。
JAL NEOBANKの性能については、こちらで詳しく解説しています。
お得な使用・チャージ先
JAL Payの使用・チャージ先について説明していきます。
現状の決済ルートで活用されているANAPay / WAON / au PAYプリペイドカードへのチャージが、チャージ可能かつマイル還元の対象となることが重要です。
現状の確認状況は以下となります。※変更する可能性があり
チャージ先 | チャージ 可否 | マイル 還元対象 |
---|---|---|
ANA Pay | ||
WAON | ※Apple Pay | |
au PAYプリペイド | ||
IDARE | ||
B/43 | ||
ファミペイ | ❌ | ❌ |
MIXI M | ❌ | ❌ |
バンドルカード | ❌ | ❌ |
Kyash | ❌ | ❌ |
TOYOTA wallet | ❌ | ❌ |
ANA PayやWAON、au PAYプリペイドカード(au PAY)へのチャージ利用が、JAL Pay利用時の還元率0.5%の対象であることが確認できています。※WAONに関してはApple Payのみ
このため、JAL Payを用いることで決済ルートの実質還元率を+0.5%上げることが可能です。
お得な決済ルートについては、こちらで詳しく解説しています。
不正利用時の補償
不正利用時の補償に関しては、会員規約にて以下のように言及しています。
第37条(不正使用補償サービス)※一部抜粋
5 補償限度額および支払方法は、以下のとおりとします。
(1)当社は、補償対象期間中に会員等以外の第三者に不正使用された金額(JAL Pay アカウ
ントおよびJAL Payサービスに係る手数料を含みます。)から、当社以外の第三者から回
収できた金額を差し引いた金額を補償します。
(3)1会員あたりの補償限度額は、年間10万円とします。なお、入会日にかかわらず、1月1日から同年12月末日までを年間単位とします。
不正利用されたと判明して30日以内に適切な対応を取れば補償されますが、年間10万円までの制限が存在するようです。
補償内容が乏しい一方で、JAL Payには利用一時停止の機能が付いています。
不正利用されないためにも、必要以上のチャージは避けること、使用しない時は一時停止するようにしましょう。
期間限定キャンペーン
Coke ONドリンクチケットプレゼント
2024年11月15日〜12月3日までの間、QUICPayもしくは海外ショッピングの利用で、Coke ONドリンクチケットが抽選で当たるCoke ONドリンクチケットプレゼントキャンペーンが実施されています。
対象期間 | 11月15日〜12月3日 |
エントリー有無 | なし |
特典内容 | CokeONドリンクチケット 最大当選:7枚 当選本数:8万枚 |
特典付与条件 | JAL PayのQUICPayを1,000円/回以上を利用 or 海外ショッピングで1,000円/回以上を利用 ➡︎ 1口として抽選 |
注意事項 | 1回1,000円以上の利用分が 1口としてカウントされる |
付与時期 | 25年1月上旬まで |
ドリンクチケットが平均で150円の価値とすると、最大15%の還元率になります。
当選本数が8万枚のため、比較的当選しやすいキャンペーンだと個人的には思います。
注意点としては、1回で1,000円以上の利用が必要であること、1,000円を超えた利用は全て1口としてカウントされることです。※1回2,000円以上の利用でも、1口として抽選
下記のQUICPayキャンペーンと併せて実施するのが良いと思います。
QUICPay利用で最大2,000P
2024年10月1日〜11月30日までの間、Apple Pay, Google Payに新規登録で300P、QUICPayの利用で最大2,000P還元されるJAL Pay × QUICPay 新規登録+ご利用キャンペーンが実施されています。
対象期間 | 10月1日〜11月30日 |
エントリー有無 | あり ※公式サイト |
特典① | Apple Pay or Google Payに 新規登録 ➡︎ 300JAL Payポイント |
特典② ※既存も対象 | 10月, 11月の各月中に QUICPayを5,000円以上利用 ➡︎ 500JAL Payポイント/月 期間中に1回10,000マイル以上を マイルチャージ ➡︎ 付与ポイント2倍 |
注意事項 | 特典① どちらかに1度でも 登録したことがあれば付与対象外 特典② 各月5,000円以上の利用が必須 10月利用期間:10/1~10/31 11月利用期間:11/1~11/30 |
付与時期 | 25年1月末まで |
こちらのキャンペーンは事前エントリーが必要なので、忘れずにエントリーしておきましょう。※公式サイト
特典①は新規登録のみで300円分のJAL Payポイントがもらえるため、まだ登録したことが無い方はやっておきましょう。
特典②は既存ユーザーも対象で、QUICPayを各月5,000円以上利用すると500円分のJAL Payポイントがもらえます。
10月と11月に利用することで、最大1,000Pが付与されます。
5,000円までの利用分が10%還元されるのではなく、5,000円以上利用して初めて500P付与なので注意してください。
さらに、期間中に1回で10,000マイル以上をマイルチャージすることで、付与ポイントが2倍になり最大2,000P獲得することが可能です。
普段JALマイルを航空券等で有効活用できない方は取り組んでも良いと思います。
ただし、過去に実施されたマイルチャージレート1.3倍アップキャンペーンの方が、付与ポイントが1,000P分多くなります。
こちらはいつ開催されるか不明なので、マイル有効期限が近い方は今回のキャンペーンを利用した方が良いかもしれません。
(終了)海外での利用でマイル還元率最大1.5%
2024年8月1日〜10月31日までの間、通常両替をした時のマイル還元率が1.0%になるマイルキャンペーンが実施されていました。
対象期間 | 8月1日〜10月31日 |
特典内容 | 通常両替時の マイル還元率が1.0% ※上限無し |
付与時期 | 24年12月末まで |
今年の12月末までに付与される予定です。
アカウント作成のタイミング
JAL Payにはポイントサイト案件が存在しません。
そのため、『公式の新規登録キャンペーンが開催された時』がおすすめの作成タイミングです。
前回のキャンペーンは2024年4月の1カ月間の開催で、300JAL Payポイントの付与でした。
そこまで大きな特典ではないこと、いつ開催されるか不明なので、開催を待たずに作成しても良いと思います。