ポイントサービス特化したauの料金プランである『auマネ活プラン』は上手く活用することができれば、通常プランよりも月額料金を安くすることが可能です。
2024年12月3日からサービス内容の変更と、『auマネ活プラン+』に名称変更しました。
基本料金の安さよりもサービス利用によるポイント還元に重きを置いており、上手く活用できる人向けのプランになっています。
このプランのメリットを最大限引き出すには、au PAY カード・auじぶん銀行・auカブコム証券の所有が望ましく、企業側もこのプランを通じてユーザー数を増やしたいことがわかります。
公式サイトの内容は誇張表現が多いため、実際にはどれくらいお得になるのか分かりにくいです。
この記事では、
これらについてわかりやすく解説していきます。
auマネ活プラン+の詳細
auマネ活プラン+とは、au回線のポイントサービスに特化した料金プランの1つです。
簡潔に言うと、基本料金8,778円/月に対して、サービスをフル活用することで最大1,100円+4,000P分の割引を受けることができ、最安で3,678円/月にすることができます。
料金プランの基本的な内容は以下になります。(税込価格)
ここでは、料金プランとしては同等の『使い放題MAX+ 5G/4G』と比較していきます。※2025年1月現在
auマネ活プラン | 使い放題MAX 5G/4G | |
---|---|---|
基本料金 | 8,778円/月 | 7,458円/月 |
データ通信量 | 無制限 | |
割引特典 | ||
auスマート バリュー | -1,100円/月 | |
家族割プラス | 適用外 ※人数には換算 | 3人以上 ➡︎ -1,210円 2人のみ ➡︎ -660円 |
au PAY カード支払割 | 適用外 | -220円 |
ポイント還元特典(付帯) | ||
au PAYカード 特典 | 300P | ー |
auじぶん銀行 特典 | 300P | ー |
通信料金 支払い特典 | 400P | ー |
ポイント還元特典(決済利用) | ||
au PAY 決済特典 | 最大1,500P | ー |
au PAYカード 決済特典 | 最大1,500P | ー |
実質的な月額料金(最安) | ||
家族割あり | 3,678円/月 最大1,100円引 + 4,000P付与 | 4,928円/月 最大2,530円引 |
家族割なし | 6,138円/月 1,320円引 |
※2 au PAY残高へ還元
※ 月のデータ使用量が1GB以下の時、1,650円割引
スマホ利用に関する基本的な内容はどちらも同じで、データ容量は使い放題になっています。※200GB/月超過で制限あり
※テザリングは60GBまで
全ての特典をフル活用することで、通常プランよりも1,250円/月安くすることが可能です。
以下では、auマネ活プラン+の各種特典について解説していきます。
割引特典
auスマートバリューはどちらも適用対象となっており、税込1,100円/月が割引されます。
一方、家族割プラスとau PAYカードお支払い割は、auマネ活プランには適用されません。
その代わりに複数のポイント還元特典が存在します。
ポイント還元特典(付帯)
auのサービスを付帯利用することで、Pontaポイントの還元を受けることができます。
このように、au PAY カード・auじぶん銀行を利用すると最大1,000P/月のPontaポイントが付与されます。
ポイント還元特典(決済利用)
これは、au PAY決済とau PAYカード決済を利用した時のポイント還元率がアップする特典です。
それぞれのポイント還元上限が1,500P/月です。
この還元アップ率は、au PAYカードのランクによって異なります。
ノーマル | ゴールド | |
---|---|---|
au PAY 決済特典 | +1.5% | +4.5% |
1,500P付与に必要な 決済利用額 | 10万円 | 33,334円 |
au PAYカード 決済特典 | +1.0% | +4.0% |
1,500P付与に必要な 決済利用額 | 15万円 | 37,500円 |
ノーマルよりもゴールドの方が、それぞれ+3.0%還元率がアップします。
ただし、ポイント付与上限は変わりません。
ノーマルユーザーはポイント付与上限まで狙おうとすると、毎月25万円以上の利用が必要になります。
ゴールドユーザーであれば、毎月70,834円以上の利用が必要になります。
au PAYカード決済特典は、au PAYカード利用時のポイント還元対象外になる利用先はもちろん適用されません。※通信料金の支払い分やクレカ積立分など
これを簡単にクリアできる方は、auマネ活プラン+を検討しても良いかもしれません。
プラン加入によるその他の特典
auマネ活プランに加入することで、au関連のサービス内容が良くなります。
auじぶん銀行 預金金利最大+0.1%
auじぶん銀行の普通預金金利が、auマネ活プランの加入で+0.05%、さらにau PAYゴールドカードの引落し設定で+0.05%の最大+0.1%されます。
auじぶん銀行はネット銀行の中でも最高水準の普通預金金利を持つ銀行であり、この+0.1%加算することで税引前最大0.41%になります。
クレカ積立還元率 +0.5〜2.0%
auカブコム証券でのau PAYカード積立時のポイント還元率が+0.5%されます。
さらに、auカブコム証券でのNISA口座の保有とゴールドカードでの積立で12ヶ月間のみ+1.5%され、13ヶ月目以降は+0.5%になります。
ただし、こちらのポイント付与上限は750P/月となっているため、10万円積立時は実質+0.75%である点に注意してください。※5万円以上積立で満額付与
これにより、ノーマルカード利用時で1.0%還元、ゴールドカード利用時で2.0%還元になります。※クレカ積立時のノーマルの基本還元率は0.5%に改悪
特典の還元
2つの特典によって得られる還元分を簡単に計算してみましょう。
auじぶん銀行の預金金額は1,000万円までが適用対象、クレカ積立は毎月10万円とした場合の内訳は以下になります。
ノーマル | ゴールド | |
---|---|---|
じぶん銀行 預金金利アップ ※税引後利息 | +0.05% 327円/月 | +0.1% 654円/月 |
クレカ積立 還元率アップ | +0.5% 500P/月 | |
クレカ積立 還元率アップ ※NISA口座の所有 | ー | +1.5% 750P/月 +0.5% 500P/月 |
月間付与トータル | 500P + 327円 | 1,250P + 654円 or 1,000P + 654円 |
ノーマルであれば500P + 327円、ゴールドであれば12ヶ月間は1,250P + 654円、13ヶ月目以降は1,000P + 654円にすることが可能です。
auマネ活プラン シミュレーション
auマネ活プランが本当にお得なのか、シミュレーションをしながら詳細に解説していきます。
公式サイトにもシミュレーションがありますが、高額なプラン料金を無視しており、加入によってお得になったサービスの総合的なポイント数しかわかりません。
デメリットを隠してよりお得ですよアピールをすることは、携帯会社ではよくあることです。
ここでは、『マネ活プラン+加入によって得られるポイントやメリット』に限定してシミュレーションしていきます。
シミュレーションの前提条件としては、以下になります。
また、au PAYカードがノーマルとゴールドで特典内容が変わってくるので、カードランク毎で計算していきます。
ノーマルカードの場合
付与される特典内容 | ノーマル |
---|---|
サービス利用特典 | 最大1,000P/月 |
au PAY 決済特典 +1.5% | 最大1,500P/月 ※10万円の利用 |
au PAYカード 決済特典 +1.0% | 最大1,500P/月 ※15万円の利用 |
auじぶん銀行 円普通預金金利 +0.1% ※1 | 税引後0〜327円/月 |
クレカ積立還元率 +0.5% | 最大500P/月 ※積立額10万円 |
月間トータル付与 ※2 | 4,500P + 0〜327円 |
実質月額料金 | 2,851〜2,998円 |
※2 1Pontaポイント=1円で計算
ノーマルカードでも、実質月額料金を2,851〜2,998円にすることが可能です。
ただし、毎月25万円以上の決済利用が必要になるため、それが1番のネックになります。
ゴールドカードの場合
付与される特典内容 | ゴールド |
---|---|
サービス利用特典 | 最大1,000P/月 |
au PAY 決済特典 +4.5% | 最大1,500P/月 ※33,334円の利用 |
au PAYカード 決済特典 +4.0% | 最大1,500P/月 ※37,500円の利用 |
auじぶん銀行 円普通預金金利 +0.1% ※1 | 税引後0〜654円/月 |
クレカ積立還元率 +0.5% | 最大500P/月 ※積立額10万円 |
auカブコム証券の クレカ積立還元率 +0.5 or 1.5% ※NISA口座の所有 ※12ヶ月間のみ+1.5% | 1.5%:最大750P/月 0.5%:最大500P/月 ※積立額10万円 |
月間トータル付与 ※2 | 5,250P + 0〜654円 or 5,000P + 0〜654円 |
実質月額料金 | 1,774〜2,428円 or 2,024〜2,678円 |
※2 1Pontaポイント=1円で計算
ゴールドカードであれば、実質月額料金を12ヶ月間は1,774〜2,428円、13ヶ月目以降は2,024〜2,678円にすることが可能です。
実は、NISA口座所有の12ヶ月間クレカ積立還元率+0.5 or +1.5%を除けば、auマネ活プラン+特典におけるポイント付与数はノーマルとゴールドで同じになっています。
ただし、ゴールドカード本来の特典がいくつか存在するため、さらにゴールドカードの方がお得になります。※公式サイト
上記のシミュレーション上で換算すると、さらに最大2,040Pを加算することが可能です。※他の料金プランにも共通
au PAYゴールドカードの特典はこちらで詳しく解説しています。
auマネ活プランの特典還元をフル活用した時の月額通信料金が以下になります。
料金プラン | auマネ活プラン+ | 使い放題MAX 5G/4G+ | |
---|---|---|---|
ノーマル | ゴールド | ||
基本料金 | 8,778円/月 | 7,458円/月 | |
最大割引時 | 2,851円/月 | 1,774円/月 or 2,024円/月 | 4,928円/月 |
このように、特典をフル活用できる方であれば、auマネ活プラン+は2,000円以上お得になります。
プラン加入の判断基準
ここでは、『auマネ活プラン+』と『使い放題MAX 5G/4G』のどちらがよりお得になるかの判断基準を解説します。
判断基準としては、以下の順で検討していきます。
① auじぶん銀行・auカブコム証券・au PAYカードの所有
これらを持っていない人が、そもそもauマネ活プランを検討する価値はありません。
しかし、いずれも以下のような所有メリットは存在するので、まずはこれらの所有から検討していきましょう。
これらに関しては、こちらで詳しく解説しています。
② 加入特典の条件達成難易度
ここまでの検討は還元上限において受けられるメリットを前提に話を進めてきました。
しかし、還元上限を受けるためにはカード利用等の決済利用をする必要があります。
ノーマルカードの場合、毎月25万円以上の利用が必要になってくるため、かなりハードルが高くなります。
還元特典を受けるための条件は以下になります。
クレカ積立決済分は最悪売却が可能であるため、ここでは省略しています。
NISA口座の保有特典は、無理に達成しなくても問題ありません。
決済利用を簡単に達成できそうな方は、auマネ活プランを検討する価値があります。
決済利用分の損益分岐点
条件達成が難しそうという方に向けて、決済利用特典における両プランの損益分岐点を解説していきます。
使い放題MAX 5G/4G+の最安月額料金が4,928円です。
この価格よりもauマネ活プラン+が安くなるために必要な決済利用額を算出していきます。
なお、以下を前提条件としています。
料金プラン | auマネ活プラン+ | 使い放題MAX 5G/4G+ | |
---|---|---|---|
ノーマル | ゴールド | ||
前提条件における 実質月額料金 | 6,178円 | 5,678円 | 4,928円 |
差額 | +1,250円 | +750円 | ー |
サービス付帯特典だけのポイント付与数を考慮すると、ノーマルで1,250円、ゴールドで750円以上のポイントを決済利用特典で獲得できれば良いことになります。
どちらの特典も、必要ポイント数はポイント付与上限以下であるため、片方のみの特典利用でauマネ活プラン+の方が安くすることができます。
各特典の還元率アップ分で必要ポイントを獲得するための決済利用額は以下になります。
ノーマル | ゴールド | |
---|---|---|
必要なポイント数 | 1,250P | 750P |
au PAY 決済特典 | +1.5% | +4.5% |
必要な決済利用額 | 83,334円 | 16,667円 |
au PAYカード 決済特典 | +1.0% | +4.0% |
必要な決済利用額 | 12.5万円 | 18,750円 |
必要な利用額が低いのは還元率が高い『au PAY決済特典』です。
各特典の還元率には差がありますが、普通に利用する場合、トータルのポイント還元数は変わりません。
au PAYの基本還元率は0.5%、au PAYカードはランク問わず1.0%であるため、プラン特典を加算するとどちらの特典もノーマルで2.0%、ゴールドで5.0%になります。
しかし、高還元ルートを利用する場合、どちらがお得になるかは利用状況によって異なります。
ノーマルカードを利用する場合
au PAYカード(Mastercard)の場合は、以下のような決済ルートが利用できます。
au PAYカード(1.0%) → JAL Pay(0.5%) → WAON(1.0%) → 楽天ギフトカード → 楽天ペイ(1.5%)
実質還元率:4.0%
au PAY決済の場合は、以下のような決済ルートが利用できます。
クレジットカード → au PAY プリペイドカード(0%) → WAON(1.0%) → 楽天ギフトカード → 楽天ペイ(1.5%)
実質還元率:クレカ還元率 + 2.5%
つまり、1.5%の還元率を持つau PAYにチャージ可能なクレジットカードを利用した場合、両者の実質還元率は同等になります。
高還元の決済ルートに関しては、こちらで詳しく解説しています。
ゴールドカードを利用する場合
au PAYゴールドカード所有者は、au PAYへのオートチャージ特典を利用したau PAY決済利用が最もお得になります。
最大還元率が5.0%の時でも、ポイント付与上限が1,000P/月なので、毎月2万円のオートチャージ分までは特典を受けることが可能です。