auの料金プランである『auマネ活プラン』は上手く活用することができれば、通常プランよりも月額料金を安くことが可能です。
内容がなかなか特殊で、割引よりも還元に重きを置いており、お得を上手く活用できる人向けのプランになっています。
このプランのメリットを最大限引き出すには、au PAY カード・auじぶん銀行・auカブコム証券の所有が望ましく、企業側もこのプランを通じてユーザー数を増やしたいことがわかります。
では、どれくらいお得になるのか?月額料金に対してメリットはあるのか?これらを深掘りしていきます。
この記事では、
これらについて解説していきます。
auマネ活プランの詳細
auマネ活プランとは、au回線の料金プランの1つです。
料金プランの基本的な内容は以下になります。(税込価格)
ここでは、料金プランとしては同等の『使い放題MAX 5G/4G』と比較していきます。
auマネ活プラン | 使い放題MAX 5G/4G | |
---|---|---|
基本料金 | 7,238円/月 | |
データ通信量 | 無制限 | |
テザリング データシェア 通信量上限 | 合計30GB/月 | |
割引特典 | ||
①auスマートバリュー | -1,100円/月 | |
②家族割プラス | 適用外 ※人数にはカウント | 3人以上:-1,100円/月 2人のみ: -550円/月 |
③au PAYカード お支払い割 | 適用外 | -110円/月 |
au PAY還元特典 | ||
④au PAY残高 還元特典※2 | 最大800円 | ー |
実質月額料金と合計割引額 | ||
家族割あり | 5,338円/月 (-1,900円) | 4,928円/月 (最大-2,310円) |
家族割なし | 5,338円/月 (-1,900円) | 6,028円/月 (-1,210円) |
月のデータ使用量 3GB以下※1 | -1,650円/月 |
※2 au PAY残高へ還元
基本内容はどちらも同じですが、auマネ活プランには家族割とau PAYカードお支払い割が適用されません。
その代わりにau PAY残高へ最大800円還元される特典が付いています。
au PAYへ還元されるための条件は以下になります。
このように、au PAY カード・auじぶん銀行・auカブコム証券の所有によるメリットがここで現れます。
しかし、3人以上家族割が適用される場合、「使い放題MAX 5G/4G」プランの方が410円安くなるため、この差額410円を次に説明するauマネ活プラン限定の利用特典で超えられるかが1つの判断基準となります。
auマネ活プラン 利用特典
auマネ活プランの特徴は、各種サービスを利用によるポイント還元がある点です。
au PAYカードのカードランクによって受けられる特典が変わっており、ゴールドカード会員(以下、ゴールド会員)の方が特典が充実しています。
auマネ活プラン限定の利用特典は以下になります。
ノーマル 会員 | ゴールド 会員 | |
---|---|---|
ゴールドカード 通信料支払い | ー | 税抜1,000円毎に 12ヶ月間のみ 10% |
ゴールドカード カード利用還元率 | ー | +0.5% 最大250P/月 |
au PAY決済 ポイント還元 | +0.5% 最大150P/月 | |
auじぶん銀行 円普通預金金利 | プラン加入 税引前+0.05% | |
ー | ゴールドカードの 引き落とし 税引前+0.05% | |
合計+0.05% | 合計+0.1% | |
auカブコム証券 クレカ積立還元率 | プラン加入 +0.5% 最大250P/月 | |
ー | NISA口座の保有 12ヶ月間のみ +1.5% 最大750P/月 | |
合計+0.5% 最大250P/月 | 合計+2.0% 最大1,000P/月 |
このように、auマネ活プランの特典を最大限享受するためには、auじぶん銀行・auカブコム証券・au PAYゴールドカード(au PAYカード)の所有が必要になってきます。
ただし、注意点としては2つあります。
1つは、ゴールドカードの年会費が11,000円であることです。さらに、ゴールド会員によって受けられる特典の一部は12ヶ月間のみと期限付きとなっています。
そのため、カード年会費に見合うメリットがあるのかも含めて、auマネ活プランがどれくらいお得かシミュレーションしていきます。
もう1つは、カブコム証券のゴールドカード利用特典はNISA口座の所有が必要である点です。
既に別の証券会社でNISA口座を持っている方も多いと思いますが、変更手続きはかなり面倒です。
これを機に移管させたいという方には良いかもしれません。
auマネ活プラン シミュレーション
auマネ活プランが本当にお得なのか、シミュレーションをしながら詳細に解説していきます。
本家サイトにもシミュレーションがありますが、お得度合いを大きく見せるためか、年間での計算であったり、色んな特典がごちゃまぜになっており、auマネ活プランによるお得がどの程度かがわかりにくい仕様になっています。
ここでは、マネ活プランによって得られるポイントに限定してシミュレーションしていきます。
シミュレーションの前提条件としては、以下になります。
ノーマル会員 | ゴールド会員 | |
---|---|---|
ゴールドカード 通信料金支払い | ー | 12ヶ月間のみ 5,000円×10%=500P |
ゴールドカード カード利用還元率 | ー | 250P (5万円利用時) |
au PAY決済 ポイント還元 | 150P (3万円利用時) | |
auじぶん銀行 円普通預金金利※1 | 税引後0〜332円 (税引前0.05%) | 税引後0〜665円 (税引前0.1%) |
auカブコム証券の クレカ積立還元率 | 250P (5万円利用時) | |
auカブコム証券 NISA口座有りの クレカ積立還元率 | ー | 12ヶ月間のみ 750P (5万円利用時) |
12ヶ月間 付与合計/月※2 | 400〜732円 | 1,900〜2,565円 |
13ヶ月以降 付与合計/月※2 | 650〜1,315円 |
※2 1Pontaポイント=1円で計算
つまり、ノーマル会員で400〜732円/月、ゴールド会員で最初の12ヶ月のみ1,900〜2,565円/月、13ヶ月以降で650〜1,315円/月のメリットが生まれることがわかります。
このメリットを最大化させる方法として、ゴールドカードで支払う通信料金を最初の12ヶ月間のみ多くすることが考えられます。
しかし、残念ながらコストをかけずに通信料金を増やすことはできません。
還元対象となる通信料金は、カード登録しているau IDの代表回線のみとなるため、家族分も合算させることはできません。
また、auかんたん決済(通信料合算支払い)でのチャージも還元対象外となります。
数百円程度ですが、次にメリットを大きくする要因が、auじぶん銀行の預金金利になります。
平均預金残高に応じた月の利息は以下のようになります。
平均預金残高 | ノーマル会員 利息/月 | ゴールド会員 利息/月 |
---|---|---|
100万円 | 33円 | 66円 |
200万円 | 66円 | 133円 |
300万円 | 99円 | 199円 |
400万円 | 133円 | 266円 |
500万円 | 166円 | 332円 |
600万円 | 199円 | 399円 |
700万円 | 232円 | 465円 |
800万円 | 266円 | 532円 |
900万円 | 299円 | 599円 |
1,000万円 | 332円 | 665円 |
あまり大きなメリットはありませんが、auじぶん銀行はauマネ活プランの特典が無くても、預金金利税引前0.23%と業界高水準であるため、預金用のメイン口座としてはおすすめです。
auマネ活プランの還元メリットを最大限受けた時の月の通信料金が以下になります。
料金プラン | auマネ活プラン | 使い放題MAX 5G/4G | |
---|---|---|---|
ノーマル会員 | ゴールド会員 | ||
基本料金 | 7,238円/月 | ||
最大割引時 | 5,338円/月 (-1,900円) | 4,928円/月 (最大-2,310円) | |
最大割引時 | 4,606円/月 (-2,632円) | 12ヶ月間 2,773円/月 (-4,465円) 13ヶ月以降 4,023円/月 (-3,215円) | ー |
プラン加入の判断条件
最後に、auマネ活プランが良いか、「使い放題MAX 5G/4G」プランが良いかの判断を行ってきます。
判断の基準としては、以下の順で検討していきます。
① auじぶん銀行・auカブコム証券・au PAYカードの所有
これらを全く持っていない人が、そもそもauマネ活プランを検討する可能性は低いかもしれません。
しかし、いずれも以下のような所有メリットはあるので、まずは所有から始めることを勧めます。
これらに関しては、こちらで詳しく解説しています。
② 家族割の適用
auマネ活プランと「使い放題MAX 5G/4G」プラン比較する上で重要になってくるのが家族割の存在です。
というのも、通常割引特典による月額料金の差額が「使い放題MAX 5G/4G」プランの方が家族割最大1,100円が適用されるため、410円安くなります。
逆に、3人以上の家族割1,100円が適用できないユーザーにとってみれば、通常割引特典のみでauマネ活プランの方が家族割なしで690円/月、2人のみ家族割で140円/月お得になります。※銀行・証券口座・カード所有は前提
③ au PAYゴールドカードの所有
au PAYゴールドカードを所有することでお得になる金額はこのようになります。
最大割引時の 実質月額料金※ | 使い放題MAX 5G/4Gプラン 4,928円/月との差額 | |
---|---|---|
ノーマル 会員 | 4,606円/月 | -322円/月 –3,864円/年 |
ゴールド 会員 | 12ヶ月間 2,773円/月 ※NISA口座無し 3,523円/月 13ヶ月以降 4,023円/月 | 12ヶ月間 -2,155円/月 -25,860円/年 ※NISA口座無し -1,405円/月 -16,860円/年 13ヶ月以降 –905円/月 -10,860円/年 |
上限最大までポイント還元させた場合、ノーマルカードは322円/月・3,864円/年安くなります。
ゴールドカードは最初の12ヶ月間であれば-2,155円/月・25,860円/年(NISA口座の特典無しだと、-1,405円/月・16,860円/年)
13ヶ月以降は905円/月・10,860円/年安くなります。
ゴールドカード年会費11,000円を考慮すると、最初の12ヶ月間は余裕でペイすることができますが、13ヶ月以降はこの特典だけでは損失が生じることがわかります。
しかし、わざわざ1年間のためにゴールドカードを新規発行するほどの価値は少ないかと個人的に思いますが、考え方を変えれば実質年会費140円で所有できるということです。
今回、ゴールドカード本来の特典である携帯電話利用料に応じて9%ポイント還元は計算に含めていません。
ゴールドカード本来の特典を考慮すると、年会費以上の価値はあると思います。
まだ、au PAYカードを発行したことが無い方は、ポイントサイトと公式キャンペーンの利用で1年分の年会費を差し引いても数万円お得になるケースが存在します。
au回線ユーザーであれば、このタイミングで1年間だけ『auマネ活プラン』を活用していくことも1つです。
詳細はこちらで解説しています。
④ 特典の条件達成を面倒と思う否か
ここまでの検討は還元上限において受けられるメリットを前提に話を進めてきました。
しかし、還元上限を受けるためにはカード利用等のタスクをこなす必要があります。
ノーマルカード会員の場合、月数百円程度のメリットしかありませんので、このタスクを面倒と考える人はこのプランのメリットは低いでしょう。
ここの判断は個人の価値観になります。
上限で還元特典を受けるための条件は以下になります。
この中で最も難しいものは、預金残高とNISA口座の保有になります。
預金残高の特典の最大値を狙うことは難しいので、できる範囲で問題ないと思います。
その他、カード決済やau PAY決済は、プリペイドカードを利用することで使用の汎用性を高めることができます。
クレジットカードやau PAYの利用先に関しては、こちらの記事で解説しています。