ANAのキャッシュレス決済であるANA Payは、決済利用時にANAマイルが0.5%還元されます。
クレジットカードからもチャージ可能な点や、マイル還元対象の利用先も優秀であるため、活用価値の高い決済サービスです。
この記事では、
これらについて詳しく解説していきます。
ANA Payの基本性能

キャッシュ | マイル | |
---|---|---|
ANAマイル 還元率 | 0.5% ※200円毎に1マイル | |
決済方法 | Visaタッチ決済 iD決済 オンライン決済 コード決済 | |
チャージ方法 | クレジットカード Apple Pay セブン銀行 | ANAマイル (1マイル=1円) |
チャージ上限 ※ | 1回:1,000~10万 1日:10万 1ヶ月:30万 | 1回:1~1万マイル 1日:1万マイル 1ヶ月:5万マイル |
残高上限 ※ | 30万円 ※キャッシュとマイルの合算 | |
有効期限 | 4年 ※使用またはチャージした翌月から起算 |
2024年2月から、キャッシュとマイルの残高が共通化されるようになりました。※公式サイト
そして、ANAマイルからチャージした残高も、0.5%マイル還元の対象、有効期限が4年に変更されています。
決済時のマイル還元率

ANA Payは、決済利用金額に対して0.5%のANAマイルが還元されます。
こちらは、キャッシュとマイル残高の共通化により、マイルチャージ分も0.5%マイル還元の対象に改良されています。
ANAマイルは、特典航空券などの使い方によっては1マイル=2円以上の価値を持つので、実質1.0%以上の還元率と考えることもできます。
現状、利用時のANAマイル還元が対象外になる利用先は無いため、幅広く使いやすい点も大きなメリットです。
決済方法

決済方法は、実店舗で利用可能なiD決済とVisaタッチ決済、コード払い、バーチャルカードを利用したオンライン決済が可能です。
オンライン決済は個人名義の使用もできるため、通常のプリペイドカードよりも使用可能範囲が広くなります。
チャージ方法

チャージ方法は『キャッシュ』と『マイル』の2タイプが存在します。
キャッシュの場合、クレジットカード、Apple Pay、セブン銀行からチャージができます。
マイルの場合、ANAマイルを1マイル=1円でチャージすることができます。
2024年2月から、キャッシュとマイルの残高が共通化されるようになりました。※公式サイト
これにより、ANAマイルを1マイルからキャッシュと合算して使えるようになるため、非常に使いやすくなっています。
以前チャージしたANA Payマイル残高をお持ちの方は、残高移行の手続きが必要です。
移行期限がANA Payマイル残高へ最後にチャージ or 決済をしてから『12カ月後の末日まで』、もしくは最終利用に関わらず『2026年4月30日まで』となっているので、注意してください。
詳しいやり方は公式サイトで解説されています。
キャッシュチャージ
ANA Pay公式のよくある質問の中に、次のようなものがあります。
- QANA Pay よくある質問
クレジットカードからチャージした場合、カード会社のポイントも付与されるかを教えて。 - A
クレジットカードからANA Payにチャージした場合、クレジットカードのポイント付与は対象外となります。
この文面では、クレジットカード側のANA Payチャージ利用分に対するポイント還元は対象外と明記されています。
しかし、これは『ANAカード』をチャージ利用した時の、ANAカード側の基本還元率によるポイント付与について述べたものであると思われます。
基本的に、クレジットカード利用時のポイント還元対象分については、カード発行元が公表します。
実際に、三井住友カードのクレジットカードは、ANA Payへのチャージ利用分はポイント還元対象外と公表されています。※公式サイト
一方で、公表が無い別会社のクレジットカードでは、チャージ利用分のポイント還元が確認できています。
クレジットカードからチャージする場合は、ポイント還元の利用対象か確認しておきましょう。
ANAカードからチャージする場合

上述したように、ANAカードのチャージ利用時のポイント還元はありませんが、別枠でマイル還元ボーナスが存在します。
ただし、法人用の一般カードとワイドカード、海外用カード、提携のANAカードは今回の対象外となります。
カード ランク | マイル 付与 | チャージ時の 還元率 | 通常時の 還元率 |
---|---|---|---|
一般 | 1,000円毎に 1マイル | 0.1% | 0.5〜1.0% |
ゴールド | 1,000円毎に 6マイル | 0.6% | 1.0% |
プレミアム | 1,000円毎に 11マイル | 1.1% | 1.0〜1.5% |
チャージ利用時のマイル還元率はカードのランクによって異なり、一般カードが0.1%、ゴールドカード0.6%、プレミアムカードが1.1%となっています。
このチャージ利用時のマイル還元率は、一般とゴールドランクのカードは通常利用時に還元されるポイントからマイルへ交換した時の実質マイル還元率よりも0.4%以上低い設定になっています。
プレミアムカードは、カードブランドによって通常利用時のマイル還元率が異なってきます。
そのため、ANA Payへ直接チャージするよりも、ANAカード → プリペイドカード → ANA Payのようにプリペイドカードを経由することで、通常利用時のマイル還元率でANA Payへチャージすることが可能になります。
おすすめのプリペイドカードはこちらで解説します。
マイルチャージ
ANA Payは『1マイルから』チャージして使用できるため、マイルを使わない人にとっても0.5%還元の決済方法として活用することができます。
ANAマイルのチャージは1マイル=1円の交換レートなのでお得とは言えませんが、失効予定分を簡単に利用するための1つの手段になるかと思います。
さらに、キャッシュとANAマイルの残高共通化によって、両者を合算して利用することができるようになリました。
これにより、少数のマイルでも簡単に使えるようになるため、より使いやすくなっています。
チャージ上限・決済上限
チャージ上限 ※残高上限30万円 | キャッシュ | マイル |
---|---|---|
1回 | 10万円 (2万円) | 1万M (5,000M) |
1日 ※日付変更まで | 10万円 (2万円) | 1万M (5,000M) |
1ヶ月 ※1日〜月末 | 30万円 (10万円) | 5万M (3万M) |
『キャッシュ』のチャージ上限は、1日:10万円 / 1ヶ月:30万円となっています。
1日上限が10万円なので、10万円以上の決済を行いたい場合は複数日に分けてチャージする必要があるのでご注意ください。
『マイル』のチャージ上限は、1日:1万マイル / 1ヶ月:5万マイルとなっています。
ANA Payの1日とは『日付が変わるまで』、1ヶ月とは『月末まで』を意味します。
JAL Payの1日、1ヶ月とは意味合いが異なるので注意してください。
残高上限はキャッシュとマイルを合わせて30万円です。
残高上限が決済上限金額になるため、1回の支払いで30万円まで利用できることは1つのメリットだと思います。
いずれも本人確認完了後の金額になるので、使用頻度の高い人は早めに行っておきましょう。
キャッシュ・マイル 有効期限
チャージした残高にも有効期限が存在します。
いずれも利用 or チャージした翌月から起算して、キャッシュ、マイルともに4年になります。
マイルは交換レートは低くなりますが、使用期限を延ばして使用できる点はメリットです。
マイル積算タイミング
ANA Payの利用時期に応じてANAマイルの付与タイミングが異なります。
2025年9月22日から、積算時期が変更されているのでご注意ください。※公式サイト
利用時期 | 積算時期 |
---|---|
1日~10日確定分 | 当月12日~20日の間 |
11日~20日確定分 | 当月22日~末日の間 |
20日~末日確定分 | 翌月2日~10日の間 |
およその目安としては、利用から『2〜3週間後』に付与されています。
お得な活用方法
ANA Payのお得な活用方法について解説していきます。
幅広く使用可能なANA Payは、キャッシュレス決済を複数使用して実質的な還元率(実質還元率)を上げる『決済ルート』に組み込むことが可能です。
これにより得られるメリットは以下になります。
今回は、チャージ元とチャージ先を分けて述べていきます。
ANA Payを使用した決済ルートをこちらでまとめていますので、気になる方は参考にしてください。
お得なチャージ元
高い還元率を持つクレジットカードと、還元率を上げるプリペイドカードを組み合わせることでよりお得に使用していきます。
チャージできない、チャージ利用時のポイント還元率が対象外となっているカードがいくつか存在します。
おすすめのプリペイドカードを解説していきます。
JAL Pay

JAL Payは利用時のJALマイル還元率が0.5%のキャッシュレス決済であり、ANA Payへのチャージ利用が可能です。
また、『クレジットカード』からのチャージに対応しているため、クレジットカードの実質還元率を0.5%高めることができます。
ただし、チャージ可能なクレジットカードブランドがMastercard / JCB / Dinersです。
JALカード、セゾンカード以外のVisaブランドからのチャージは、チャージ額に対して手数料2.75%が発生するため行わないようにしましょう。
さらに、JAL Pay → ANA Payのチャージは、以前まではApple Payのみ利用可能でしたが、カード番号入力によるチャージも可能になったため、Androidユーザーも利用することができます。
JAL Payに関しては、こちらで詳しく解説しています。
au PAYプリペイドカード ※Apple Payのみ

au PAYプリペイドカードは、利用時のPontaポイント還元率が0.5%であり、au PAY残高を使用するプリペイドカードです。
しかし、au PAYカード以外からの月間チャージ上限が5万円であり、ポイント還元対象外の利用先が多いカードになります。
実際に、au PAYプリペイドカード → ANA Payへのチャージ利用はPontaポイント還元の対象外となっています。
また、チャージカードの登録ができないため、Apple Payの利用時のみチャージ可能となります。
基本的には、JAL Payの利用がおすすめですが、JAL Payには不可能な『Amexブランド』からチャージ利用する時にau PAYプリペイドカードが活用できます。
au PAYプリペイドカードについては、こちらで詳しく解説しています。
お得な使用・チャージ先
ANA Payの使用・チャージ先について説明していきます。
現状のお得な使用方法は、Androidユーザーが利用可能な『楽天Edy』へのチャージ利用のみとなっています。
もしくは、還元率は上がりませんが『交通系IC』への利用もおすすめです。
楽天Edy(楽天キャッシュ)還元率最大+2.5%

Android限定ですが、楽天Edyから楽天キャッシュに交換が可能になったため、『ANA Pay(最大+0.5%) → 楽天Edy → 楽天キャッシュ → 楽天ペイ(最大+1.5%)』のルートが使用可能となりました。
これにより、JAL Pay or au PAYプリペイドの還元率0.5%を加算すると、クレカ還元率 + 最大+2.5%の実質還元率にすることができます。
また、楽天キャッシュは楽天ペイや楽天証券の使用が可能であるため、汎用性は高いです。
以前までは、楽天ギフトカードの購入が必要でしたが、コンビニに行く手間が省けるため、チャージ効率が格段に上がりました。
近くにミニストップが無い方や、店舗購入が面倒だと感じる方にはおすすめです。
楽天ペイに関しては、こちらで詳しく解説しています。
交通系IC

Suicaをはじめとした『交通系IC』へのチャージも高い還元率で行うことができます。
『ANA Pay(+0.5%) → 交通系IC』の流れでチャージすることが可能です。
これにより、JAL Pay or au PAYプリペイドの還元率0.5%を加算すると、クレカ還元率 + 最大+1.0%の実質還元率にすることができます。
注意点としては、ANA Payは200円利用毎に1マイルが付与されるため、200円区切りでチャージすると無駄無く利用することができます。
不正利用時の補償
不正利用時の補償に関しては、会員規約にて以下のように言及しています。
第24条(補償等の対応方針)※一部抜粋
1. 利用者端末の紛失または盗難等により、第三者に自己のバリュー口座にあるバリューを使用された場合、その使用に伴って利用者に生じた損害は利用者の負担とします。
2. 利用者が第三者によりアカウント情報が盗取または詐取されるなどの事情により、利用者の意思に反してANA Payのバリュー口座のバリューが利用され、損失が発生した場合、直ちに当社所定の方法により通知するとともに、所轄の警察署へ届け出、かつ当社の請求により不正使用届を当社に提出した場合に、補償します。
不正利用されたと判明して60日以内に適切な対応を取れば、おそらく全額補償されます。
ANA Payには、カード利用の一時停止のような機能はないため、不正利用を防ぐ方法がありません。
不正利用時の損害を抑えるためにも、過度な残高保有は避けるようにしましょう。
期間限定キャンペーン
新規登録キャンペーンが期間限定で実施される傾向にあるので、新規で始める方はそのタイミングでの入会がおすすめになります。
特に毎月29日はANAにキュン!の日に関連したキャンペーンが実施されることがあります。
特典内容としては数千円 or マイルなので、急ぎ使いたい方はキャンペーンの開催を無理に待たなくても良いと思います。
毎月29日限定 ANAにキュン!の日

毎月29日限定で、ANAにキュン!の日キャンペーンが実施されています。
2025年9月も29日〜10月1日の3日間で、ANA Payのマイルチャージ利用時に5.0%のマイルが追加還元されます。
マイルチャージ 5.0%還元

2025年9月29日〜10月1日の3日間限定で、マイルからのチャージが初めて・お久しぶりの方はチャージ金額の5.0%がマイル還元されるANAにキュン!の日キャンペーンが実施されてます。
8月開催分とほとんど同じキャンペーンになります。
実施期間 | 2025年9月29日〜10月1日 |
エントリー有無 | 不要 |
特典対象者 | ・マイルチャージが初めての方 ・25年6月1日~9月28日の間に マイルチャージをしていない方 |
特典・付与条件 | 100マイル以上のチャージ ➡︎ 5.0%のマイル還元 ※チャージ上限10,000マイル/日 |
特典付与日 | 25年11月中旬〜12月頃 |
今回は9月29日〜10月1日の3日間の開催となっています。
ANA Payのマイルチャージが『初めての方』 or 『2025年6月1日~9月28日の間にマイルチャージをしていない方』が対象で、チャージ利用額に対して5.0%のマイルが還元されます。
マイルチャージ上限が1日10,000マイルまでなので、キャンペーンの最大チャージ上限は30,000マイルまでとなります。※最大1,500マイルが付与
ANAマイルの使い道が無い方や、期限が切れそうなマイルがある方はこの機会を上手く活用しましょう。
【終了】公共交通機関の利用で最大50%還元

2025年8月1日(金)~9月15日(月)の間、対象の公共交通機関にてANA PayのVisaのタッチ決済を利用で50%がキャッシュバックされるANA PayのVisaのタッチ決済で電車に乗ろう!キャンペーンが実施されていました。
キャンペーン期間 | 2025年8月1日~9月15日 |
エントリー有無 | あり ※公式サイト |
付与条件 | 対象の公共交通機関で Visaタッチ決済を利用 ➡︎ 50%のキャッシュバック |
特典内容 | 最大300円 ※利用上限600円 ANAカードから25,000円以上 or ANAマイルから500マイル以上 のチャージを実施 ➡︎ 最大500円 ※利用上限1,000円 |
特典付与時期 | 25年12月上旬~26年1月頃 |
特典付与は、25年12月上旬~26年1月頃を予定されています。
お得な作り方
公式の新規登録キャンペーンの他に、ポイントサイト案件が出るようになりました。
出ていない期間もあるので、出た時は早めの利用をお勧めします。
初回チャージの条件は、ANAキャッシュは1,000円以上、ANAマイルは1マイル以上からとなります。